今、”広島県”の日本酒から目が離せない|魅惑の5銘柄を厳選!

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今、”広島県”の日本酒から目が離せない|魅惑の5銘柄を厳選!

先日「SAKE COMPETITION 2023」の受賞酒が発表されました。全体の結果を踏まえて、筆者が注目したのは、今年の受賞酒に広島のお酒が多いこと。

SAKE COMPETITION 2023にて入賞したお酒は、全部で33種。純米3部門、それぞれの10位入賞酒に加えて、SUPER PREMIUM部門の上位3つの銘柄です。

その中で、広島県の酒蔵から誕生したお酒は7種。これは全国で見ても、もっとも多い結果となりました。

そこで本記事では、筆者が「今年アツい」と見ている広島の日本酒について紹介します。

 

広島の日本酒の特長とは?

広島の日本酒の特長とは?

 

広島は、酒造りが盛んな場所として知られています。県内で作られる日本酒は、豊かな香りと旨味を備えており、キレのある独自の味わいが特徴です。

また瀬戸内海や中国山地に囲まれた美しい環境を活かし、バラエティに富んだ日本酒が楽しめます。

 

広島の日本酒は、他の地域にはない独特な特性をもっています。一般的には、硬水が好ましいとされる日本酒造りですが、広島県では主に軟水を使用。

軟水から日本酒を造るため、麹を丁寧に育て、米の内部まで麹が行き渡るようにする「軟水醸造法」という独自の製法が採用されています。

広島における酒造り

広島における酒造り

 

広島における酒造りは、長い歴史と独自の技術の結びつきによるもの。

広島の酒蔵は、独自の製法やこだわりを持ちながらも、時代の変化に対応しながら進化し続けています。

本章では、酒造りの歴史や代表的な酒蔵、酒米について解説します。

酒造りの歴史

広島は現在、日本三大酒処の一つとして確固たる地位を築いていますが、かつては「日本酒造り」には不向きな土地でした。

兵庫の灘や京都の伏見では、日本酒造りに適した「硬水」が湧いていましたが、広島では酒造りには不向きとされる「軟水」や「超軟水」が主となっていました。

 

軟水は、日本酒造りに必要な酵母の栄養となるミネラルが少ないため、酒造りに適さないとされています。

この問題を克服するために、橋爪陽氏と佐竹利市氏、三浦仙三郎氏の3名が試行錯誤を繰り返した結果、現在のように広島でも多くの日本酒が造られるようになったのです。

広島を代表する酒蔵とは?

広島における酒蔵といえば「雨後の月」の銘柄を生み出す「相原酒造」が有名。

明治8年から続く相原酒造は、おいしいお酒作りのために精力的な努力を重ね、広島らしいすっきりとした口当たりの酒を造り続けています。

 

冒頭でお伝えした「SAKE COMPETITION 2023」でも、何種かランクインしている酒蔵です。

竹原エリアにある中尾醸造では「リンゴ酵母」を使用して、日本酒を醸造しています。フルーティで芳醇な味わいが特徴であり、海外からも人気を博す酒蔵です。

広島で造られる酒米

広島の日本酒造りには、お米が3つの系統に分類されます。山田錦系には「山田錦」「千本錦」があり、スッキリとした辛口のタイプが多く、のどごしにこだわる方におすすめです。

雄町系には「雄町」「こいおまち」があり、深いコクと甘い味わいが特徴で、薫製肉やチーズ、干物などあらゆる料理にぴったり。

八反系には「八反」「八反錦」があり、しっかりとした香りと後味のスッキリさが特徴です。上品な口当たりを求める方におすすめの品種といえるでしょう。

広島のおすすめ日本酒5選!

広島では、多種多様な日本酒が醸造されています。そこで本章では、広島のおすすめ日本酒を5つ紹介します。ぜひ、日本酒選びの参考にしてください。

雨後の月 無濾過生原酒|相原酒造

雨後の月 純米吟醸 無濾過生原酒

雨後の月 純米吟醸 無濾過生原酒

 

岡山県赤磐赤坂地区産の酒造好適米「雄町」を使用。このお米は幻の酒米と言われており、山田錦と比べると、より柔らかな旨味を引き出します。

軽やかな吟醸香が広がった後に、芳醇な旨味が感じられ、上品で透明感のある中には、ふくよかな柔らかな甘みと酸の余韻があります。

 

相原酒造(広島県)|雨後の月 吟醸純米

相原酒造(広島県)|雨後の月 吟醸純米

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富久長 八反草 純米吟醸|今田酒造

富久長 八反草 純米吟醸

富久長 八反草 純米吟醸

 

「富久長 ふくちょう」は、女性杜氏の今田美穂さんが醸す広島の日本酒です。この酒には「八反草(はったんそう)」という稀少なお米が使われています。

八反草は、広島県が誇る酒造好適米「八反錦」など八反系統のルーツとなるお米。1875年に誕生しましたが、栽培の難しさから一時は姿を消していました。

しかし2014年から本格的な復活栽培が開始され、今では日本全国でも、富久長でしか使用されていない貴重な復活米となっています。

この酒は柔らかな口当たりであり、八反草ならではの豊かな旨味と酸味を感じられます。旨みがたっぷりとありながら、スッキリとした後味やキレの良さも八反草ならではの特徴。まさに、唯一無二の個性を持った日本酒といえます。

 

今田酒造本店(広島県)|富久長 純米吟醸 八反草

今田酒造本店(広島県)|富久長 純米吟醸 八反草

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TAO|梅田酒造

TAO

TAO

 

「TAO」というブランドは、梅田酒造場が創り上げた日本酒で、世界的なワイン品評会で多数のゴールドメダルを受賞しています。

同ブランドは、華やかな香りと芳醇な味わいを持ちます。「エレガントな日本の女性」を表現するために作られたお酒です。

美しい言葉である「たおやか」からインスピレーションを得て名付けられました。「TAO」の華やかでエレガントな味わいは、大人の女性にぜひ味わっていただきたいお酒です。

幻 純米吟醸 生詰|中尾醸造

幻 純米吟醸 生詰

幻 純米吟醸 生詰

 

明治4年から続く中尾醸造は、賀茂山系の湧水と広島の上質な米を豊富に使用した酒造りを行っています。

後に「誠鏡」という銘柄で親しまれており「鏡に映る酒の表情が、蔵人の誠実な心を反映してほしい」という意味で名付けられました。

この思いは社訓となり、現在も蔵人たちは酒造りに情熱を注いでいます。このような思いから造られた「幻」一度は試してみてください。

 

中尾醸造(広島県)|まぼろし 純米吟醸

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龍勢|藤井酒造

龍勢

龍勢

 

藤井酒造は、酒は人間が作るものではなく、自然が醸し出すものであるという基本的なコンセプトを持っています。

自然の力が最大限に発揮されるように、工夫を凝らして取り組んでいます。人間の知恵を結集することで、自然が生み出す力に近づくことができるという考えに基づき、日々酒造りに励んでいるそうです。

写真は、広島の酒造に適した米である八反錦を使用して造られたお酒です。爽やかで清涼感溢れる香りと旨味のバランスが絶妙であり、美味しい酸味が食欲をそそります。

夏にぴったりな一本なので、ぜひ味わってみてください。

 

藤井酒造(広島県)|龍勢 純米大吟醸 黒ラベル

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