自由な酒を造ろう! Vol.04 ”発酵”で日本の魅力を底上げ!

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自由な酒を造ろう! Vol.04 ”発酵”で日本の魅力を底上げ!

最近耳にする機会の多いキーワード「クラフトサケ」。でも実際にどんなお酒なのかピンとこない方も多いのではないでしょうか?

ということで、今注目の「クラフトサケ」をひも解きながら、その魅力にせまっていきましょう。

これまでユニークな醸造所やお酒などについてお伝えしてきましたが、ラストは「クラフトサケ」の醍醐味や今後の可能性について考えてみたいと思います。(取材協力:日本酒と食のジャーナリスト 山本洋子さん)

 

日本酒と食のジャーナリスト・地域ブランドアドバイザー「山本 洋子」さん

日本酒と食のジャーナリスト・地域ブランドアドバイザー「山本 洋子」さん

 

”発酵”で日本を感じられる面白さを増し増しに

Vol.03で触れた「とおの屋 要」の佐々木要太郎さんも真摯に取り組んでいらっしゃるように、”発酵”には無限の力があると思うんです。

お酒と食事のマリアージュの話題で言うなら、よく「日本酒は寿司をはじめ和食に合う」「チーズとお燗が実は相性が良い」「洋食と日本酒の相性はものにより難しい側面もあるが、うまく合うと非常に面白い発見がある」など、色々な考えや価値観があるかと思います。

 

お酒と食事のマリアージュ

 

個人的に思うのは、米を発酵させて作ったお酒は発酵調味料を使った料理や発酵食品(例えば、酒盗や漬物など)と合わせると一際魅力が増すと感じます。

そしてバラエティに富んだ醸造酒(=クラフトサケ)は、より一層面白い世界を広げてくれている気がします。

 

漬物

地元の農産物、アイデア、発酵力で世界へ

改めてクラフトサケの面白味の一つは、幅の広さやユニークさだと思います。

清酒作りの免許を新たに取る事が現実的に難しい側面もあり、そこを逆手に取って「自由でユニークなお酒を造ろう」という意気込みでスタートしたわけですが、特筆すべき点は、若者が酒を造ろうと地方で起業するケースも増えつつある事。

 

米や発酵の価値観をもとにして世界に挑戦し続ける若者が増えていることは、酒業界全体の活気にも繋がっていくと思います。

自由な酒を造ろう! Vol.01 今注目の「クラフトサケ」とは何ぞや!?

 

地元で自然栽培をしている農家の農産物を積極的に使用

 

また、共通している(ケースが多い)価値観として、地元で自然栽培をしている農家の農産物を積極的に使っている点も意義があると思います。

自由な酒を造ろう! Vol.02 ユニークさが際立つ「クラフトサケ醸造所」をご紹介!

自由な酒を造ろう! Vol.03 「農家・どぶろく醸造家・発酵料理人」3つの顔をもつ鉄人が作り出す驚愕の酒

 

Vol.02、03でご紹介した醸造所も正にその象徴。

「自然栽培の農作物を活かそう」という志の高い農家が積極的に酒造りにも取り組んでいたり、無添加醸造や伝統的な製法にも重きをおきつつ、新しい組み合わせに挑戦しているケースも多いんですよね。

 

自然栽培の農作物を活かそう

 

例えば、新しい醸造家が農業と密接に絡んだり、醸造酒×レストランやシェフとのコラボレーションなど、ワクワクするような発想や視点も増えているように感じますね。

 

醸造酒×レストランやシェフとのコラボレーション

 

既存の醸造所の話で言うなら、WAKAZEが宝ホールディングスと資本提携契約を締結して業務提携した事も話題になりました。現在、アメリカと中国での事業展開が進展しているようです。

「世界中でSAKEが造られ、飲まれる世界」の実現が間近だとワクワクするニュースではないかと思います。

 

「クラフトサケ」を定義したクラフトサケブリュワリー協会の言葉にもあるように「自由を醸そう!」は、正に「米の発酵を楽しもう」という事に繋がります。

醸造酒(クラフトサケ)にしかできない世界を見せてくれるところにも未来を感じられますね。今後、どう進化していくのか目が離せません☆    

取材協力

日本酒と食のジャーナリスト・地域ブランドアドバイザー「山本 洋子」さん

 

日本酒と食のジャーナリスト・地域ブランドアドバイザー「山本 洋子」さん

鳥取県境港市「ゲゲゲの妖怪の町」生まれ。

雑誌編集長として、素食やマクロビオティック・玄米雑穀などの日本古来の食の良さを啓蒙し、発酵調味料・米の酒などを紹介。

独立後、地方に埋もれた「日本の食のお宝!応援」をライフワークに、講演活動や、地域食のブランディングアドバイザー、純米酒&酒肴セミナー講師、酒と食文化のジャーナリストとして全国を駆け回り中。  

 

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自由な酒を造ろう!

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