オーダーメイド酒造りやグローバル★酒蔵当主の想いがほとばしる!「SAKEから観光立国」

イベントレポート

オーダーメイド酒造りやグローバル★酒蔵当主の想いがほとばしる!「SAKEから観光立国」

日本酒愛好家の皆さんは色々なお酒を楽しまれていると思いますが、日本全体で見ると、残念ながら様々な理由から国内消費は減っています。しかし一方で、輸出は好調です。

そんな現状も踏まえ、文化庁所管唯一の食に係る財団法人「一般財団法人 日本食生活文化財団」(https://www.nsbz.or.jp/about/)三田芳裕理事長(明治座社長)主催の日本酒 シンポジウム「SAKEから観光立国」が2月22日に上野精養軒で開催されました。

日本酒の国際化活動や付加価値を底上げするべく最前線で取り組んでいる3人の蔵元当主がSAKEへの想いを込めた熱いトークを展開し、テイスティング会も行われました。

 

日本酒の現状

日本酒はこの10年で国内消費は3割減と言われています。しかし、暗い話ばかりではありません。海外では、レストランでのSAKEディナー開催の活発化、日本酒を扱う店の増加など、輸出量は拡大。

また、インバウンドで酒蔵に訪れる海外からのゲスト数の増加など、海外に視点を向けると日本酒の伸び率は増加傾向です。

参加した3つの人気酒蔵

現状を踏まえ、今回は3つの蔵の当主、浦霞醸造元代表取締役社長 佐浦弘一さん、関谷醸造代表取締役 関谷健さん、永井酒造代表取締役社長  永井則吉さんの3人が登壇し、グローバル化やSDGSなどをテーマに最新の取り組みなどについて語りました。

株式会社 佐浦(宮城県)

株式会社佐浦 代表取締役社長:佐浦弘一さん

株式会社佐浦 代表取締役社長:佐浦弘一さん

 

1724年から宮城県の港町、塩釜市に蔵を構える浦霞。マグロの漁獲量が多く、最近はめばちマグロのプラット化も図っている。協会12号酵母に登録されている酒蔵としても有名。高品質な酒造りを目指している。

Classic and Elegantな飲み飽きしない食中酒

テーマは、品格のある酒造り、“Classic and Elegant”をテーマに酒造り。米の旨味が程よく感じられる飲み飽きしないような、味と香りの調和が取れた食中酒が主力です。宮城県は高品質な食用米エリアとしても有名で、ササニシキや豊錦なども含め、9割地元米を使用しています。

日本酒以外に和のリキュール、最近ではミガキイチゴと純米大吟醸のリキュールなど、半歩踏み込んだお酒も作っています。

酒は地域の食文化のハブ

私自身のN.Y留学経験も踏まえ、海外向けの様々な取り組みをしています。例えば、酒蔵ツーリズム。私達の酒ギャラリーには、利き酒ができるサーバーの他、地域で作られた器なども完備しているので、海外ゲストの方も利き酒や地元の文化をお気軽にお楽しみ頂けます。また酒造りに携わって頂けるプログラムなども用意しています。

酒は“地域の食文化のハブ”だと思っています。日本食文化を楽しむ為の重要なコンテンツ=核となれたら嬉しいですね。

URL:https://www.urakasumi.com/

関谷醸造(愛知県)

関谷醸造 代表取締役:関谷健さん

関谷醸造 代表取締役:関谷健さん

 

愛知県内に、設楽町に位置する本社蔵、豊田市にある「ほうらいせん吟醸工房」、北設楽郡「道の駅したら」の中にある「ほうらいせん酒らぼ」の3つの拠点を持つ関谷醸造。この他、名古屋市内に酒バーや直営のレストランも展開。

2006年から自社米造りをスタートし、現在40ヘクタールを所有。米やもみ殻などを混ぜ合わせたものを食用牛に提供し、堆肥を田んぼに戻す循環型農業など、環境問題に貢献する取り組みも行っている。

世界でもレア★オーダーメイドの酒造り

弊社では、オーダーメイドの酒造りをゲストの方にご体験頂けます。“フルオーダーメイド”で自分好みのお酒造りを体験出来るのは、恐らく世界でも弊社位ではないかと思います。 「お酒のラベルを参加者のオリジナルに張替える」などは割とあるのですが、

弊社の場合、好きな米、精米歩合(米を何パーセント削るか)、特定名称、甘(辛)口、火入れするかなどを、お好みに合わせてお選び頂けます。初心者からコアファンまで楽しんで頂いています。

URL:https://www.houraisen.co.jp/

永井酒造(群馬県)

永井酒造 代表取締役社長:永井則吉さん

永井酒造 代表取締役社長:永井則吉さん

 

利根川の源流で酒造りを行う永井酒造は今年で創業138年目蔵の北側には尾瀬や谷川岳もあり、美しい風景に囲まれている。人口3000人弱の小さな村で、初代が水にほれ込んで酒造りを始めた。大自然を表現するような綺麗な酒、飽きがこない“ずっと飲み続けられる酒”造りがモットー。

私が人生をかけてやりたいのが「日本酒文化の価値創造」です。日本酒は単にモノ造りだけでなく文化だと思っています。私が日本酒造りの世界に飛び込んだ30年前と今とで(品質は向上しているのに)価格がほぼ変わっていない。もっと日本酒の価値を底上げしていかないといけないなと。

価値向上のための柱として「泡酒」(スパークリング日本酒)、「ビンテージ酒」(ワインだけでなく日本酒にもある)などを普及させる協会を立ち上げ、商品製造販売などを行っています。

URL:https://nagai-sake.co.jp/

酒蔵を継いだ時の気持ちは?

佐浦さん

子供の頃から米の香りや蔵人が動き回る感じなどが日常=生活と酒造りが同じ環境で育ったので、継ぐ事に違和感はなかったです。

今後は富裕層を意識したインバウンド向けのPRにも注力していきます。

 

関谷さん

高校生位から、実家でただ働きのアルバイトをさせられていたり 笑、東京農大でも米の研究など常に酒と繋がっていたし、身内も蔵をつがない宣言をしていたので、迷いはなかったです。

今年も台湾からのゲストが酒造りをしに来るなど、多くの海外ゲストをお迎えする予定です。

 

永井さん

私は次男で「山の木一本あげられないけど、代わりに自由をあげる」と言われていたので、当初継ぐ気は無しでした。でも「ゼロから一を作る」のが好きで、大学でも建築デザインを選びました。私の父は身を削って村造りを行っていたのですが、彼が造っている景観を見て、父はよくやっているなと気づいて刺激を受け、村の建設プロジェクトで設計チームに、そして気づけば酒造りチームに入っていました。

乾杯のシーンではいまだに(泡酒を出しても)乾杯後にグラス置いてビールを飲む人が多い。世界の乾杯のシーンを泡酒で飾れるよう、国を挙げて、泡酒を盛り上げていきたいですね。

試飲会で並んだ各蔵のお酒

浦霞 禅 純米吟醸

浦霞 禅 純米吟醸

 

株式会社佐浦(宮崎県)|浦霞 禅 純米吟醸 720ml

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2,220円(04/27 06:45時点)
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浦霞 No.12 純米吟醸

浦霞 No.12 純米吟醸

 

株式会社佐浦(宮崎県)|浦霞 純米吟醸 NO.12 1800ml

株式会社佐浦(宮崎県)|浦霞 純米吟醸 NO.12 1800ml

3,465円(04/27 06:45時点)
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浦霞 No.12 スパークリング シルバーラベル

浦霞 No.12 スパークリング シルバーラベル

蓬莱泉 純米大吟醸 摩訶

蓬莱泉 純米大吟醸 摩訶

 

蓬莱泉 純米大吟醸 空

蓬莱泉 純米大吟醸 空

 

関谷醸造(愛知県)|蓬莱泉 純米大吟醸 空 720ml

関谷醸造(愛知県)|蓬莱泉 純米大吟醸 空 720ml

6,980円(04/27 06:45時点)
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蓬莱泉 純米吟醸 和 wa 熟成生酒

蓬莱泉 純米吟醸 和 wa 熟成生酒

 

水芭蕉 ピュア

水芭蕉 ピュア

 

永井酒造(群馬県)|水芭蕉 MIZUBASHO PURE 720ml

永井酒造(群馬県)|水芭蕉 MIZUBASHO PURE 720ml

4,850円(04/27 06:45時点)
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水芭蕉 純米大吟醸

水芭蕉 純米大吟醸

 

水芭蕉 アーティストシリーズ デザート酒

水芭蕉 アーティストシリーズ デザート酒

 

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