焼酎ってどんな酒? Vol.11 「珍しい原料の焼酎 10選」
焼酎の知識
初心者におすすめの焼酎銘柄シリーズのラスト。今回は、ぜひ一度はトライしてみてほしい、一風変わった原料を使った焼酎をご紹介します。
「こんなのも焼酎になるの?!」と、きっと驚いてもらえるはずですよ。
コンテンツ
珍しい原料の焼酎 10選
銘柄・商品名と酒造名、そのあとにデータとして、「アルコール度数/主原料/味わいが濃醇or淡麗」を記載しました。
上から順に読むもよし、気になったものにジャンプしてみるもよし。カタログ感覚で、気軽に眺めてみてくださいね。
【しそ焼酎】鍛高譚(合同酒精/北海道)
【度数:20%/主原料:白糠町産赤しそ/濃淡:淡麗】
意外な原料のわりに知名度が高い銘柄。契約農家が無農薬で栽培した赤しそをふんだんに使用し、ハーバルで華やかな風味と爽やかな飲み口に仕上げています。
緑茶割りや、お湯割りに梅干しを落としたり、グレープフルーツジュースで割るなど、楽しみ方も豊富です。
【栗焼酎】ダバダ火振(無手無冠/高知県)
【度数:25%/主原料:栗、米、麦(いずれも国産)/濃淡:淡麗】
栗を主原料全体の50%使用。四万十の栗は大きく、蒸した時の糖度は一般的なブドウをしのぎます。その香りを逃がさないよう、低温でじっくりと蒸留。
芋焼酎ほどクセがなくて飲みやすく、栗の風味と甘みがナチュラルに広がります。まずはロックで違いを堪能して。
【じゃがいも焼酎】北海道 清里(清里焼酎醸造所/北海道)
【度数:25%/主原料:清里町産じゃがいも、麦/濃淡:淡麗】
さつまいもを使った一般的な芋焼酎とは、打って変わった個性を見せるのがこちら。実はじゃがいも焼酎は意外と銘柄数が多いのですが、今回はその元祖をセレクトしました。
すっきりとした風味と、ほんのり優しい甘みが広がります。素朴な味わいを、ロックでじっくりと。
【人参焼酎】珍〔めずらし〕(研醸/福岡県)
【度数:25%/主原料:九州産人参、国産米/濃淡:淡麗】
九州産人参を原料にした焼酎で特許を取得している、その名の通り“珍しい”一本。フルーティーなニュアンスと、薬草感をはらんだ爽やかさが特徴です。
魚介の刺身や、野菜を使った一品など淡白な料理と特に好相性。ロックのほか、お湯割りやソーダ割りもおすすめです。
【トマト焼酎】草笛(戸塚酒造/長野県)
【度数:25%/主原料:トマト、米/濃淡:中間】
信州の高原にサンサンと降り注ぐ太陽の光を、存分に浴びて育ったトマトを使用。素材そのままのフレッシュな酸味と、フルーティーな甘みが息づいています。
近年焼酎に増えつつある、黄麹を採用しているのもポイント。ロックのほか、ソーダ割りにすると清涼感が際立ちます。
【昆布焼酎】喜多里(札幌酒精/北海道)
【度数:25%/主原料:北海道産麦、北海道産昆布/濃淡:中間】
献上昆布として名高い白口浜真昆布を、贅沢に用いて独自の味わいに。昆布の磯の風味と、凝縮感のある旨み、それでいてキレの良い後口で、思わず杯が進みます。
料理の味を下支えする食中酒としても活躍しそう。お湯割りにすると磯の香りが豊かに広がります。
【ひまわり焼酎】向日葵(柳川酒造/福岡県)
【度数:25~25.9%/主原料:麦、国産米、ひまわりの種/濃淡:中間】
滋養がある食品としてスポーツ選手にも注目されている、ひまわりの種を焼酎に。ほかの焼酎にはない、種特有の香ばしさとほのかにオイリーなまろやかさを持っています。
水割りかお湯割りで加水すると、風味がいっそう引き立ちますよ。
【牛乳焼酎】牧場の夢(大和一酒造元/熊本県)
【度数:25%/主原料:熊本県産牛乳、国産米/濃淡:中間】
水分の一部を牛乳に置き換えた銘柄。搾りたての新鮮な生乳を、米と合わせて発酵させています。また、仕込み水や割り水には蔵に沸く温泉水を用いているのも特色です。
ミルクのやさしい甘みと、リンゴのような吟醸香がありながら後口はさっぱり。スイーツとも好相性。
【わさび焼酎】わさび(岡田屋本店/島根県)
【度数:25%/主原料:匹見町産わさび、米/濃淡:中間】
根わさびを主原料に加えた変わり種。ツ~ンとくるクセになる辛みがありながらも、全体としては飲みやすいと感じる人も多いのだとか。
香りも豊かで、わさびを乗せたくなる魚介や肉を中心に、食中酒としても重宝しそうです。
【笹焼酎】パンダのまんま(芙蓉酒造/長野県)
【度数:25%/主原料:麦、国産米、北海道産熊笹/濃淡:淡麗】
パンダの顔がダイナミックに描かれたラベルがキュート。北海道の大地が育んだ熊笹を焼酎に活かした一本です。
笹の香りが爽やかに吹き抜け、まろやかな余韻に落ち着く味わいも個性的。御持たせとしてチョイスすると一目置かれるかも。
次回は、お店の方から初心者へのアドバイス!
味わいの概要にはふれてみたものの、どんな味なのか想像しづらい品もあったのではないでしょうか?
お酒は、好奇心の赴くままにいろいろ飲んでみるのが楽しみ方の王道。興味の湧いた銘柄があれば、ぜひ気負わずに試してみてくださいね。
さて次回は、焼酎ってどんな酒? 第一部のラスト。本連載が定番として掲げる、お店の方からのレクチャーをお届けします!
焼酎ってどんな酒?
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