ワインってどんな酒? Vol.14 「マリアージュについて ~組み合わせ方の基本~」

ワインの知識

ワインってどんな酒? Vol.14 「マリアージュについて ~組み合わせ方の基本~」

ワインを楽しむための基礎知識を解説する本連載。前回の更新から間が空いてしまいましたが、今回は食事・アテとワインの組み合わせ、「マリアージュ」について解説していきます。近年使われることが多くなった「ペアリング」も、ひとまず同意味ととらえておきましょう。

レストランなど飲食店で外食する場合には、お店のスタッフに任せるのがはじめのうちは無難なので、ここではおもに「家で実践できる」ことを目的とします。

本連載では「ワインとはそもそも何なのか」ということから解説しておりますので、よろしければ過去記事も参照してみてくださいね。

ワインってどんな酒? Vol.01 「ブドウそのままの酒 ~どのくらい“そのまま”なのか?~」

 

マリアージュとは?

マリアージュとは?

 

マリアージュとはフランス語で“結婚”という意味。その言葉通り、ワインと料理を一緒に味わうことで、それぞれの個性が響き合い1+1=2以上の魅力を生み出してくれるような組み合わせが、たくさんあるんです。

ワイン銘柄+料理の組み合わせを一つ一つ覚えるより、まずは4つのセオリーを覚えて、それらを自分なりに実践してみるのが良いでしょう。前提として、まず好みのワインを選んで、それにどのような料理・アテを合わせるのか、という順番で考えていきます。

注目したいワインの4大要素

注目したいワインの4大要素

 

セオリーをご紹介する前に、ワインのどこに注目して料理やアテを考えるのか? を解説します。全体の印象で感覚的に合わせるのもよいのですが、部分にフォーカスすることを覚えると、楽しみがいっそう拡がりますよ。

まずは見た目の色。ここでは単純に赤・白とします。赤ワインには牛や鴨などの赤身の肉、白ワインには鶏など白身の肉、といった感じです。同じ要領で、赤ワインとマグロ、白ワインと鯛、などの組み合わせもあります。

香り

グラスに鼻を近づけたときの「アロマ」、口に含んでから鼻腔に上がってくる「フレーバー」。この2つを総称して、香りと呼びます。スモーキーな樽香の効いた赤ワインや、ハーブのような青い香りの白ワインなど、香りのバリエーションはさまざま。

味わい

こちらも多種多様ですが、おもに「甘み」「酸味」「苦み」「渋み」「旨み」の5つを意識しておくとよいでしょう。

濃さ・重さ

香り・味わいをひっくるめた濃淡。重さ/軽さと言い換えたほうがしっくりくる方もいらっしゃるかもしれません。たとえば、冷奴をコーラと一緒に味わったら、ほとんどコーラの味しかしなくなるのが想像できますよね。ワインの全体的な印象を濃さでとらえて、そこに料理を合わせてあげるだけでも、マリアージュの片鱗を感じることができます。

マリアージュ 4つのセオリー

ではここからは、具体的な組み合わせのセオリーをご紹介していきましょう。

同系の個性を合わせる

マリアージュ 4つのセオリー

 

まず、組み合わせと聞いて真っ先に思い当たるのは、「似たもの同士を合わせる」ということでしょう。かみ砕いて言うと、ワインと料理の似ている部分を合わせる、ということです。はじめのうちは、とにかくこのセオリーだけでも理解して、実践できればオーケーです。

この部分≒個性は、店頭のPOPに書かれている内容をそのまま活かす形でかまいません。たとえば、さっぱりとフルーティーな酸味が特徴とされる白ワインに、レモンを搾った鯛のカルパッチョを合わせてみる。樽香の効いたスモーキーな印象の赤ワインに、燻製チーズを合わせる。

大切なのは、実際に味わったとき、香り・味わい・濃さがちゃんと調和しているのかに意識を傾けること。ワインか料理、どちらかのキャラクターが強すぎる・弱すぎるということがわかってくれば、互いが引き立て合うような理想のマリアージュにぐっと近づきますよ。

異なる個性を合わせる

似たもの同士だけでなく、違うもの同士を合わせることによって起こる化学反応。これも、マリアージュの大きな醍醐味です。たとえば、酸味が立ったワインに塩味の強いチーズを合わせると、塩味がマイルドに感じられる甘いワインにピリリと辛い料理を合わせると、甘みがいっそう際立って感じられる、など。そのほか、酸味と甘みの組み合わせも、実践しやすいと思います。

産地を合わせる

ここから以下二つは、「騙されたと思ってやってみて」というセオリー。論理的な説明が難しいのですが、やってみると想像以上に効果があります。

まずは産地。たとえば、フランスワインにフランス産チーズを合わせる(北部・南部くらいまで合わせられるとベター)。甲州ワインに甲州地鶏を合わせる、といった具合です。

価格帯を合わせる

ワインと料理の「グレードを合わせる」という言い方もできます。たとえばちょっぴり高級なワインが手に入ったなら、お肉も良質なものに。思いきってフォアグラやキャビアを合わせてみるのも一興です。スーパーやコンビニで買えるようなデイリーワインなら、高級な料理よりも、6Pチーズやジャーキーなどおなじみのアテのほうがむしろマッチしやすい、ということです。

次回は、初心者におすすめのワインをご紹介!

初心者におすすめのワインをご紹介!

 

というわけで今回はマリアージュについて、できるだけすぐに試せるよう紹介しました。具体的な組み合わせは多種多様、ほぼ無数にあります。でもけっきょくのところ、合う・合わないは自分の感覚に勝るものがありません。美味しい! と感じられる組み合わせを、できるだけ効率的に見つけるために、ぜひ本稿を役立ててもらえれば幸いです。

過去に日本酒のペアリングについて解説した記事があるので、下記もお読みいただければ、いっそうアイデアが膨らむかもしれません。

日本酒ってどんな酒? Vol.11 「おつまみ・料理との合わせ方 ~日本酒のペアリング基礎編~」

 

次回は、ワインを深めるきっかけとして、筆者がおすすめする入門ワインをいくつかご紹介します!

 
ワインってどんな酒?

ワインってどんな酒? Vol.14 「マリアージュについて ~組み合わせ方の基本~」

Tags

シェアする
前の記事

最高品質を目指した吟醸新酒がずらり!「吟醸新酒祭 in 赤煉瓦酒造工場」で出会ったお酒をピックアップ!