静岡のライフスタイルに優しく馴染む!飲み飽きしない味わいを目指すブルワリー〜静岡県 静岡醸造〜

酒造・メーカー紹介

静岡のライフスタイルに優しく馴染む!飲み飽きしない味わいを目指すブルワリー〜静岡県 静岡醸造〜

長閑な環境の中、伝統工芸のものづくりを体感できる場所が静岡市駿河区丸子にあります。楽しいことの連鎖で街づくりが進む丸子・泉ヶ谷の中心、駿府の工房 匠宿の一角にブルワリーを構えるのが令和3年創業の静岡醸造です。

今注目の場所で行われるビール造りについて、静岡醸造株式会社・代表取締役福山康大さんにお話を伺いました。

 

静岡醸造株式会社・代表取締役 福山康大さん

静岡醸造株式会社・代表取締役 福山康大さん

 

豊かな街づくりに貢献する醸造所の始まり

豊かな街づくりに貢献する醸造所の始まり

 

福山代表

大学時代にお酒が好きで静岡へクラフトビールを飲みに行きました。そこのビールがとても美味しかった。料理が好きだったのですが、美味しいビールに出会ってからビール造りに興味が湧きました。

 

県内各地のブルワリーで経験を重ねた福山代表。静岡醸造が誕生するきっかけが訪れます。

 

福山代表

ビール造りには設備投資やお金が掛かるのが現実。ビールを造るのは好きだったのですが、自分でメーカーを立ち上げる気持ちにはなれなかった。

ところが、「自分で造りたいビールを思い切り造る」という状況を作らないと死ぬ時に後悔するなぁと、ふと思いまして。本当に突然思い立ったように醸造所を立ち上げてビールを造り始めたのです。

人との出会いが繋ぐビール造り

人との出会いが繋ぐビール造り

 

ふと湧いてきた決意を形にしたのが静岡醸造。会社設立前から始めた醸造所の場所選びに苦慮しながらも、現在の安住の地に辿り着くチャンスを掴みます。

 

福山代表

静岡の街中は高くて借りられないし、郊外に行くと不便だしと困り果てていました。そんな時、創造舎(駿府の工房 匠宿運営会社)の山梨さんを紹介され、匠宿でのお話をいただきました。実際にお会いしてみるととても魅力的な人だったので、快諾させてもらいました。

丸子・泉ヶ谷の土地と匠宿。積み重ねる関係性

丸子・泉ヶ谷の土地と匠宿。積み重ねる関係性

 

街中から離れた場所であることや周辺環境への配慮など難しい局面を感じながらも、丸子・泉ヶ谷という土地とビール造りの相性の良さを実感されているとのこと。

 

福山代表

匠宿にいるたくさんのスタッフがみんな魅力的で、これからの泉ヶ谷の開発も魅力的。ビール係としてあの場所にいられることが良かったなぁと。そういう意味でスタッフや地域の人たちとの相性の良さがあります。

泉ヶ谷はハチミツが採れる地域として認知されていて、匠宿で一番販売されている商品のハニーピルスという蜂蜜を使ったビール造りのきっかけも、施設のすぐ裏で養蜂をやられている方から声を掛けてもらったことが始まりなんです。

目指すのは飲み重ねたくなるような味わい

目指すのは飲み重ねたくなるような味わい

 

人や材料など色んな素材に恵まれる日々。丸子という場所や匠宿の日本的なイメージを大切にし、多くの人に伝わりやすくネーミングされた静岡醸造。どのような味わいのビールを目指していらっしゃるのでしょうか。

 

福山代表

綺麗な味ですね。普段飲み慣れているものとは違って、香りがすごく豊かなんだけど、ただ個性が強いだけじゃない飲み飽きしないビール。何杯も何杯も飲み重ねたくなるような味わいを目指しています。

 

筆者もいただきましたが、料理とのバランスが素晴らしく、食中ビールと呼びたくなるような逸品。後味の余韻が軽快で、もう一口欲しい!をエンドレスに繰り返したくなる味わいでした。

 

福山代表

特別な一杯というよりも、お酒造り、ビールを通じて良い街を作りたいなぁという思いがすごくあります。スペインのバルや色んな国のカフェなど、海外では地域のコミュニティがあり、お酒を通じてみんな楽しく話をしたり、近所の人たちが集まったりする。

日本では昔でいう古民家のような場所をイメージしています。そのためには、色んな人に受け入れられやすい味を造りたいと思っています。

人情的な佇まいの人宿町マートに構えるタップルーム

人情的な佇まいの人宿町マートに構えるタップルーム

 

酒屋とタップルームを構える人宿町マートという場所も思いが実現しそうな場所ですね。昔ながらの雰囲気ですが、新たに人が集まる街づくりというコンセプトにマッチしています。タップルームはどのような空間をイメージされましたか。

 

福山代表

まさに人が集まりやすい場所。気軽に入れる場所という気持ちで作りました。入りづらいとは言われますが笑。初めてだとちょっと怖いですよね。どこから入って良いのかも分からないし、店主もなんかクセありそうですし笑

 

福山代表のユニークな人柄が空間の随所に滲み出ています。一度入ると居心地の良い雰囲気が伝わりますよ。

 

人宿町マート

人宿町マート

 

一度入ると居心地の良い雰囲気が伝わる

静岡醸造らしい味わいを生み出す副原料

その年の天候やホップの出来など様々な情報を集めて原料を選びながら、地域や地元で手に入る副原料選びも大切にされているとのこと。人や素材との出会いが静岡醸造らしい味わいを造り出しています。

 

福山代表

特徴が出やすいのが副原料ですね。ハニーピルスの蜂蜜であったり、ゆずピルスの柚子であったりと基本的に静岡県内の原料を使用しています。柚子に少し酸味をつけるため、酸味の強い白麹をビールに入れているのですが、岡部にある麹屋さんと相談してビールに合う麹を作っていただきました。

他にも、醸造長の折山から酒粕を使ってIPAを作ってみたいと話があり、協力先を探していたところ、ワイン屋さんからのご紹介で萩錦さんとの優しい出会いも叶いました。

日本の食文化に馴染むビール!

日本の食文化に馴染むビール!

 

ビール造りで一番大切にされているのが発酵とのこと。感性と数字によるデータの組み合わせが絶妙な飲み口を生み出しています。ぜひおすすめの楽しみ方を教えてください。

 

福山代表

日本の食文化と合うようなイメージのため、優しい味わいの料理が良いと思います。よくいわれるハンバーガーとフライドチキンに合わせるという感じではないかも知れません。

特徴としてホップを効かせたラガービール、スッキリしているけれどもホップのハーブっぽい感じが出る味わいを造っています。お客様の声で、炭で焼いた香ばしい鰻と山椒の組み合わせがスパイシーさを感じさせるビールと相性が良いよねと。

守りたいもの、そしてチャレンジしたいこと。

人宿酒店

人宿酒店

 

福山代表

まず自分達が楽しくお酒を飲むこと!人をハッピーにするのが僕たちの仕事です。会社のみんなも飲む時は楽しく飲もう!と。僕達が楽しく飲んでいればお客様も楽しいはずだから。それを大事にしています。

チャレンジしたいことは、人が集まる良い街づくり。そのためにはビールをもっと製造したいし、もっと多くの人に自分達のビールを届けたい。イメージとしてはあそこの街に行ったらあそこのビールが飲みたいと思ってもらえるのが理想。実現に向けて事業の拡大に挑戦していきたいと考えています。

軽快な飲み口で癒しをもたらすゆずピルス

軽快な飲み口で癒しをもたらす ゆずピルス

 

ハニーピルスの美味しさはもちろんですが、今回は気軽に飲めるゆずピルスをご紹介。川根本町の柚子の皮を使用し、白麹やコリアンダーであと引く旨さが表現されています。秋の陽だまりと共に、ぜひお試しあれ。

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