歴史ある酒蔵が一時の休業を経て再開。「会津で一番」の意をもつ酒造り。-福島県 会州一酒造-

酒造・メーカー紹介

歴史ある酒蔵が一時の休業を経て再開。「会津で一番」の意をもつ酒造り。-福島県 会州一酒造-

会州一酒造について

会州一酒造 15代目蔵元「山口 佳男」氏

創業 寛永20年(西暦1643)、初代「山口 儀平」氏が、会津藩祖・保科正之(ほしなまさゆき)が出羽山形より移封された時一緒に会津へ、江戸時代は会津藩の領内酒造元総取締役を永年努めました。

昭和初期には、全国清酒品評会で全国1位に輝き、戦前は東久邇宮(明治天皇の娘婿で、戦後最初の総理大臣)が、「会州一酒造」に御来訪されました。

 

会州一酒造 15代目蔵元「山口 佳男」氏

会州一酒造 15代目蔵元「山口 佳男」氏

 

昭和19年に、山口儀平商店から会社組織に変更、山口合名会社となります。

平成18年春に関連会社である温泉ホテルの経営が行き詰まり、担保となっていた蔵を手放すことになり一時休業となります。

平成19年秋に多くの方の応援により規模は縮小ながら、2年のブランクを経て再度「会州一」を造ることが決まり事業再開。休業直前に比べ敷地は、16百坪から60坪。石数は休業前の500石(90KL)から130石(24KL)へ。

出荷先は福島県内のみでしたが、現在は県内中心で90%、県外は宮城県、新潟県、栃木県、東京都・埼玉県・神奈川県、大阪など広めています。

 

「儀兵衛」「会州一」

 

使用する米は県外産山田錦、雄町(儀兵衛ブランド)特定名称酒のほとんど美山錦、夢の香は、「会州一酒造」杜氏の田んぼで契約栽培です。2022年より福島県オリジナル酒米「福の香」を使用した特別純米を発売しました。

現在の櫻井杜氏は、休業時に「会州一酒造」より他の蔵に行きましたが、再開時に戻って来て、新しい蔵の仕組みから設計に携わり、「儀兵衛」「会州一」を支えています。

 

文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG

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