「米発酵文化を未来へ」現代人の味覚やライフスタイルにあわせて、絶えず自己変革を行う酒蔵。-長野県 仙醸-

酒造・メーカー紹介

「米発酵文化を未来へ」現代人の味覚やライフスタイルにあわせて、絶えず自己変革を行う酒蔵。-長野県 仙醸-

仙醸について

仙醸の特徴

幕末の慶応2年創業以来、150年以上に渡り信州高遠の地でお酒を造り、米と麹に向き合ってきました。

「米発酵文化を未来へ」を経営理念に掲げ、米発酵食品を広く取り扱っています。日本酒、甘酒、米麹、焼酎、酒粕などの伝統的発酵食品はもとより、現代人に合わせた新しい商品を造り、米発酵文化を次世代に伝えることを目指しています。

重労働の多い酒造りのなかで、製麹やもろみの管理などを機械化し、安定した品質管理と商品供給が可能です。一方で、麹室を新設し、蔵人の感性が生きる酒造りにも力を入れています。

 

米発酵文化を未来へ

仙醸のこだわり

仙醸」の酒造りは、お米を削る「精米」からすべてを自社で行います。最高で精米歩合35%まで削れる高性能な精米機を用い、その年のお米の出来や状態に合わせて回転数を微調整するなど、お米の持ち味を活かしきる精米にこだわっています。

使用する酒米は、すべて長野県産、多くが地元上伊那産です。中でも、「ひとごこち」「山恵錦」「美山錦」の栽培は地元農家に委託し、毎年品質の向上に努めています。また仕込み水には、自社敷地内で地下60mから汲み上げた、南アルプスの伏流水を使用しています。

 

仙醸のこだわり

仙醸の展望・目指していること

仙醸」の経営理念は「米発酵文化を未来へ」です。弥生時代以前から日本人は米を主食としてきました。

また食べるだけでなく、麹菌の力で酒や酢をつくり、そこに大豆を加えて、豆腐や、味噌、醤油を作ってきました。微生物の力で米や大豆を「発酵」させ、食文化を豊かにしてきたのです。稲作と米造りは日本文化の源流にあるのです。

酵素の力や麹を使った伝統的発酵食品の価値は今後見直されてしかるべきですが、そのためには現代人の味覚やライフスタイルに合わせていく必要があると考えます。

仙醸」は、日本酒、甘酒、米麹、焼酎、酒粕など、米発酵食品を広く取り扱っています。こうした商品を、発酵食品に縁の薄い若い世代にも普及させていくことで、麹文化、米発酵文化を伝えていきたいと考えています。

2016年に創業150周年を迎えましたが、今後もそれに驕ることなく、時代とお客様のニーズに合わせて絶えず自己変革していく姿勢を持ち続けています。

 

仙醸の展望・目指していること

杜氏:栁平 勝人氏

«酒造りで大事にしていることは?»

蔵の個性を大切にしつつも、時代に合ったお酒を造ることです。

高遠という土地で、地元のお米を使い、地下からの湧水で造ることでどう表現できるのかなどを考えながら酒造りをしています。

 

«酒・酒造りと向き合う姿勢»

お酒の味の評価は飲み手が決めることなので、私自身は造った酒に対して美味しいとはあまり言いません。

「良い出来」とか「いいね!」とは言いますが。造り手(特に杜氏)が美味しいと言うとそれが完成形の様な気がしてしまいます。

日本酒造りはまだまだ伸び代があると思っているので、まだ「美味しい」とは言いたくないのかもしれません。

 

杜氏:栁平 勝人氏

 

«今、目指していることや挑戦したいこと»

仙醸は平成28年頃まで、機械での製麹がメインでした。

手造りの麹室が出来たのはそれ以降でまだ新しく、麹造りの経験も浅いですが、仙醸の水や地元の米を活かすことのできる麹とはどのような麹なのかを試行錯誤しながら造っています。

 

文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG

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