桜舞う季節には「春酒」を…。心踊る旬の銘柄を5選!
酒造・メーカー紹介
春の訪れとともに、日本酒の世界にも新たな風が吹き始めます。春酒と呼ばれる特別な日本酒が登場する時期です。
春酒はその季節感あふれる風味や香りで、日本酒ファンを魅了し続けています。本記事では、春酒についての基本知識をはじめ、おすすめの銘柄や楽しみ方、イベントについてご紹介いたします。
春の日本酒の世界を存分に楽しむためのガイドとして、ぜひ本記事を参考にしてください。
コンテンツ
そもそも春酒とは〜基本知識〜
春、桜が咲き誇るこの季節にふさわしい日本酒が春酒です。春酒は新緑の芽吹きや、桜の花が彩る春の訪れを感じさせる魅力的なお酒。
本章では、春酒についての基本的な知識を紹介します。
春酒はどのような風味?
春酒は、微発泡やスパークリング(発泡性)を始めとする、爽やかでフレッシュなお酒が多く、味わいは大別して二つ。口当たりが良く軽快で甘みがあるタイプと、華やかなタイプが大多数を占めています。
春酒には、うすにごりやおりがらみといった軽快なタイプのお酒が多いですが、なかにはアルコール度数が17度を超えのものも。甘味や旨味が強烈に感じられる飲み応えのあるタイプも存在します。
ラベルがキラキラとしたポップなデザインのものは、味わいも同様に軽快で飲みやすいです。その一方でクラシカルなデザインのお酒は、しっかりとした飲み応えが感じられるでしょう。
春酒の販売時期
春酒は、その名の通り春季限定で販売される日本酒です。かつては四季に沿って3〜5月に出荷されていましたが、現在では季節商品がシーズンを先取りし、2〜4月に出荷されることが多いのだそう。
春酒に統一された名称はありません。「春(スプリング)」「桃(ピンク、ピーチ)」「桜」など、春を連想させるキーワードが含まれているものが、一般的には春酒と呼ばれています。
また特別な明記がないものでも、春限定のピンク色のラベルや桜の花デザインなどが施された「実質春酒」と呼ばれるお酒があります。
春酒のボトル・ラベルの特徴
春酒はピンク色のラベルや桜をデザインした花見酒など、春らしいデザインのラベルが多くあります。うすにごり、おりがらみ、そしてにごり酒の場合、色合いが分かりやすいように透明瓶を使用することが一般的です。
秋や冬のお酒は、暗色系で落ち着いたラベルやデザインが主流ですが、春酒は全体的に明るくキラキラとしたデザインが多く、新たな門出や旅立ちの季節である春を象徴しています。これらの春らしいボトルは、酒席をより華やかに演出してくれるでしょう。
春酒の銘柄とおすすめ5選!
春の訪れとともに、日本酒愛好家の皆様が楽しみにしている春酒が登場します。新緑の風や桜の花が咲き誇る季節にぴったりな春酒は、お花見や新年度の歓迎会などの場で、心を和ませてくれるお酒です。
ここでは春酒のおすすめ銘柄を5つ、紹介します。春の訪れとともに、美味しい春酒で至福のひとときを楽しんでください。
尾瀬の雪どけ 桃色にごり|龍神酒造/群馬県
『尾瀬の雪どけ 純米大吟醸 桃色にごり』は春限定で登場する、プチプチと泡立つピンク色のにごり酒です。酵母がもたらす薄ピンクが特徴的なお酒であり、着色料は使用されていません。酸味と甘さが絶妙に交じり合う味わいと、にごりが生み出すクリーミーな口当たりをお楽しみいただけるでしょう。アルコール度数は10度と軽く、お料理と共にすいすいと飲める人気酒です。
百十郎 桜|林本店/岐阜県
『百十郎 純米吟醸 無濾過生原酒 桜』は桜が人々を集めるように、人と人のコミュニケーションを支えることを使命として醸造されたお酒です。秋田県産「秋田酒こまち」が使われた純米吟醸酒であり、百十郎の原点とも言えます。春風に恋する百十郎の心を象徴するかのような、香り豊かな日本酒です。
グラスを傾けると、白桃やシトラスの爽やかな香りがふんわりと広がります。春らしい清涼感に満ちた食中酒として人気です。フレッシュな旨みとしなやかな酸が見事に調和し、洗練された爽快さが持続することでしょう。
水芭蕉 春酒|永井酒造/群馬県
『水芭蕉 純米吟醸 春酒』は旨味をほんのりと感じさせつつ、すっきりとしたキレのある仕上がり。氷温生熟成を行い、飲み飽きのこない純米吟醸を追求しました。爽快なキレの良さは、さまざまな料理との相性も抜群で、食事のお供にぴったりです。
ロ万|花泉酒造/福島県
『ロ万 純米吟醸 花見ロ万』は花見に最適な雰囲気を持つ限定酒です。アルコール度数を13%に抑えているため、宴会でも安心。味わいは飲み応えのある甘旨口で、新酒のフレッシュさも感じられます。しっかりとした味わいでありながら、後味はさっぱり。宴会も盛り上がることでしょう。
甲子 春酒香んばし|飯沼本家/千葉県
『甲子 純米吟醸 生原酒 春酒香んばし』は春風に満ちた華やかな香りと、深みのあるボディが特徴です。軽やかにまとまった風味と、微発泡でフレッシュな口当たりが魅力。開栓直後は若々しい飲み口であり、徐々に甘みが際立つ円熟した味わいへと変化します。
春酒の楽しみ方・イベント
春酒は、その爽やかな味わいと華やかな香りで、春の陽気とともに訪れる新しい出会いや別れを彩ります。そこで最後は、春酒の楽しみ方やイベントについて紹介します。
春酒は季節の料理との組み合わせや、美しい器で酌むことで一層味わいが増します。また春酒を味わうイベントは、同じ趣味を持つ仲間と出会い、心を共有できる場となるでしょう。
春酒の楽しみ方
春酒を楽しむのにぴったりな場は、お花見の席です。お花見では屋外で長時間過ごすことが多いため、常温で美味しく飲める純米酒がおすすめ。またお花見や友人との集まりでは、誰もが飲みやすいお酒を用意しましょう。低アルコールやスパークリングの日本酒は、初心者でも飲みやすいでしょう。
春酒のなかには『尾瀬の雪どけ 桃色にごり』のように、ピンク色の日本酒も存在します。ロマンチックな花見酒として最適ですよ。
春酒を味わうイベント・お祭り
たくさんの春酒が味わえるイベントは、全国各地で開催されているのです。例えば各酒蔵が春酒をメインに据えたイベントを開催したり、県内の酒蔵が集まる催事が開かれたりします。また飲食店が日本酒のイベントを主催していることもあるでしょう。
これらの日本酒のイベントに関する情報は「日本酒カレンダー」で確認できます。日本酒イベントに参加したい方は、ぜひチェックしてみてください。