山の日に飲みたい日本酒5選|自宅にいながら“山の恵み”を感じよう!
酒造・メーカー紹介
ご存知の方も多いかもしれませんが、2023年8月11日(金)は「山の日」です。山へ行ってキャンプをするなど、自然に触れるアウトドアを楽しみたい日ですよね。
しかし、あいにく非常に気温が高いため、日中は炎天下になる可能性があります。このような気温の中でのアウトドアは少し苦しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
筆者と同じように「涼しい室内で、ゆったり過ごしたい」という、インドアさんもいるはずです。
そこで筆者が提案したいのは「山が描かれたラベルの日本酒を飲んで、室内に居ながら山の日を感じる」というもの。熱中症になる心配も少なく、祝日を満喫できます。
本記事では、インドアな日本酒ファンへ向けて、山の日に味わいたい「山ラベル」の銘柄を紹介します。
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そもそも山の日ってどんな日?
そもそも「山の日」とは、国民の祝日であり、その趣旨は「山に親しむ機会を持ち、山々から受ける恩恵に感謝すること」です。
ただし「山の日」は他の祝日とは異なり、特定の出来事や由来によって制定されたものではありません。むしろ「海の日」が国民の祝日になったことが、「山の日」制定の背景とも言われています。
日本は国土のおよそ6~7割が山地であり、また海に囲まれている国です。そのため古来から日本人は、山や海に対して、畏敬の念を抱きながら暮らしてきました。
そうした自然への感謝の念から、1995年に「海の日」が国民の祝日として制定されました。これをきっかけに「山の日」を作ろうといった動きも高まりました
山梨県をはじめとする複数の府県で「山の日」が定められることとなり、2002年の国際山岳年を契機に「山の日」が国民の祝日として、本格的に導入されました。
山ラベルが目を惹く日本酒5選!
ここからは山ラベルの日本酒を5つ、紹介していきます。遠くに山が見える、富士山が美しく描かれているなど、さまざまなバリエーションがあります。
広大な自然を感じられる山と、米や水といった自然の恵みから生まれた日本酒は相性抜群。山の日にぴったりなお酒ばかりなので、ぜひお酒選びの参考にしてみてください。
浜千鳥 特別純米酒|株式会社 浜千鳥(岩手)
株式会社浜千鳥から誕生した「浜千鳥」。穏やかで柔らかなお米の風味と、程よい旨みが調和したお酒です。穏やかな中にも芯があり、適度な飲み応えが感じられる仕上がりも魅力でしょう。
料理の風味を引き立ててくれる、滑らかで心地よい特別純米酒。口当たりもなめらかであり、やや辛口の味わいがさっぱりとした後味を残します。冷やしてもよし、熱燗でもよしと、万能なお酒です。
また「浜千鳥」は、歴史を感じさせるラベルデザインも特徴。日本画を思わせる絵柄には、遠くに見える山々が描かれています。
甲斐の開運 北麓 特別純米|井出醸造(山梨)
井出醸造から誕生した「甲斐の開運 北麓」は、滑らかな口当たりが特徴。口に入るとじんわりと旨味が広がり、まろやかでフルーティーな液体がのどを通り抜けていきます。
甘みとも酸味とも異なる、確固たる「旨味」が感じられることでしょう。フルーツのような甘さをもつ日本酒でもあるため、女性にもおすすめです。
ただ甘いだけではないことも特徴の一つです。微かに感じる渋味が、全体の風味を引き締めています。また酸味も感じられますが、舌や口の中を強く刺激するわけではなく、爽やかさを演出しています。
全体を通して、風味がゆっくりと時間をかけて広がっていく様子は、日本酒ファンにとってはたまらないでしょう。
白隠正宗 富士山の日 朝搾り|高嶋酒造(静岡)
「白隠正宗」の中でも、今回ご紹介するのは「富士山の日 朝搾り」。富士山の日に搾り、神主様にご祈祷いただく縁起の良いお酒です。
白隠正宗の穏やかな酒質とフレッシュな甘味が特徴的。全体的にはシャープな味わいで、後味のキレも素晴らしい1杯です。
冷酒でも美味しいですが、ぬるく燗をつけても旨みが引き立ちます。せっかくの当日搾りですが、少し寝かせて旨味を引き出すのもおすすめです。楽しみ方が多様なことも、このお酒の魅力といえるでしょう。
ぜひお祝いの日に、相応しい富士山の日の縁起酒をお楽しみください。
手取川 大吟醸 hoshi|吉田酒造店(石川)
こちらは150年にわたる愛され続けた風味を未来へと受け継ぐ「手取川オリジンシリーズ」です。
まるで空に浮かぶ虹や星を見つけたときのように、このお酒を飲んだすべての方々に喜んでいただけるようとつくられています。手取川の伝統的な味わいを再構築したお酒です。
「hoshi」とは夜空にきらめく星のように、繊細でありながら力強い輝きを持つ大吟醸です。
フルーティな香りと甘みが広がり、洗練された口当たりで心地よいお酒となっています。
紀美野 純米酒|平和酒造(和歌山)
平和酒造で造られる日本酒は「和歌山の土地に根ざした酒造り」をテーマに生み出された品々です。
地元の方に愛される「地酒」として、和歌山の米、和歌山の水、和歌山の酵母にこだわって醸造されています。もちろん和歌山の地で暮らす、人々の想いがつまっていることは言うまでもありません。
写真の「紀美野」は、見た目では派手さや自己主張は感じられないかもしれません。しかし実際に飲んでみると、しっかりと個性を持ったお酒であることがわかります。控えめで目立たないがゆえに、その個性を見逃してしまいがちです。
米の旨味を感じながらも、心地よい酸味が優しいキレを与えてくれるでしょう。このバランスこそが、このお酒の美味しさの秘訣です。
日本らしさを感じるラベル
日本酒のラベルは、ただ斬新であればいい、目を引けばいい、ワインのようにおしゃれにすれば良いというわけではありません。私たちの日本酒ラベルに対する、既存のイメージを保ちつつ、伝統的なデザインを取り入れることがポイントでしょう。
昔からの日本酒ファンはもちろんのこと、現代の人々にも共感されるように再構築しなければなりません。新しい感覚を持ちながらも、伝統とのつながりを感じさせる昨今の日本酒ラベルは、現代の和風デザインともいえるでしょう。
日本らしさを活かしつつ、より高いデザイン性が求められている近年だからこそ生まれた絵柄も多数存在します。これを踏まえて、富士山をはじめとした山ラベルの日本酒は、日本らしさを活かした素晴らしいデザインであるといえます。