ビアパブがほんまに飲んでほしい一杯を届ける「神戸ブリングビアフェスタ」
イベントレポート
神戸界隈に店を構える8軒のビアパブ・ビアレストランなどが、おすすめを思い思いに持ち寄って提供するビールイベント「神戸ブリングビアフェスタ」が、2023年9月17日(日)に開催されました。
醸造所が自社ビールをふるまうイベントは数多くありますが、ビールの売り手が本当に美味しいと思った品々を厳選するという催しは、全国的にまだまだ少ないんです。
今回は、その当日の模様をお届けします!
舞台は、三ノ宮駅の真ん前!?
会場となったのは「さんきたアモーレ広場」。JR三ノ宮駅西口を北に出ると広がるエリアを、丸ごと貸切る形で催されました。待ち合わせスポットの定番として、地元では知られています。
・・・と言ってもこの広場の名称、地元民のあいだでも全くと言っていいほど浸透していません(笑)。2021年に再整備されるまでは、あたり一帯の石畳が大小に盛り上がった様子から、「パイ山」と通称されていました。いまでも「旧パイ山」と呼ぶほうが通りがいいかもしれません。パイが何を指すのかは、ご想像にお任せします。
ハイ、いきなりローカルな余談でした。でも、神戸は地方都市とはいえ100万都市、県下一の繁華街の駅前広場を完全ジャックする、というだけでもすごくないですか?
ビールを売る人・飲む人の楽しげな声が飛び交う光景に、思わず足を止めてブースを見て回る通行人の姿も多く見られました。
兵庫県産ビールほか25種以上をオンタップ
ビアパブ・ビアレストラン各店が持ち寄る品にはひとつだけルールがあって、それは「兵庫のブルワリー産ビールを、ひとつはセレクトすること」。いまや全国には700以上のブルワリーが存在すると言われていますが、兵庫県にも約20のブルワリーがあるんですよ。
下記から、その一部をご紹介しましょう!
セッション!/NAMI NO OTO BREWING
南あわじ市に今年2月にオープンしたばかりのブルワリーからは、低アルコールで飲みやすいセッションIPAを。キンと冷えていたのもあり、白桃やパイナップル、柑橘の清涼感が吹き抜け、一杯目にぴったりの味わいでした。
店内外で多彩なイベントを催し、老若男女ウエルカムな雰囲気が魅力の「ハレとケ」が提供。
landlocked/open air Brewing
2021年設立ながら、すでに全国的に名の知れた存在となったブルワリーのIPA。北ヨーロッパのリトアニア産酵母自身の持つ、熱帯フルーツの風味と、ホップのトロピカル感が濃密に溶け合っています。
提供していたのは、オープンしてから半年余りの「オナジアナノムジナ」。ヘイジーIPAなどホップマシマシのラインナップに早くも注目が集まっています。
バレルエイジ/KOBO Brewery
もちろん、兵庫県以外のブルワリーのビールもたくさんありました! 各店3タップほど用意していて、なくなると別の樽に差し替えていたようです。
こちらは伝統的なチェコスタイルを貫く、富山県の醸造所。ウイスキー樽で短期間寝かせることで、クリーンな味わいのなかに、キャラメルのようなコクやウッディな香りをプラスしています。
提供は、トレンドに流されない独自のセレクトが光る「CRAFT BEER SHOP TRIANGLE」。
ビールを呼ぶフードも充実!
また、普段は飲食店として営業するからこそ、総じてフードが充実していたのも特徴。
鶏の唐揚げやソーセージなど、ビールのアテとしてベーシックなものだけでなく、燻製料理や、麻辣おでんにルーロー飯といった、趣向をこらしたメニューが並んでいましたよ。
ライブミュージックも、初舞台を後押し!
主催の「KOBE BEER CLUB」代表で、PUBLIC BAL PACINOの店長・前田大作さんにとっても、「予想をはるかに超える来場者数だった」のだとか。さんきたアモーレ広場での開催は、今回が初でした。
「店の常連の方や、ブルワリーの方が挨拶に来てくださったり。DJブースと、ライブパフォーマンスで音楽を入れられたのも、足を止めてもらえるいいきっかけになったかと。海外の方の姿もたくさんあって、ビアフェスに華を添えてくれました。
このイベントで、クラフトビールの美味しさを知った、なんて方がいたら最高ですね!」とお話しくださいました。
今後も、年一回はKOBE BEER CLUBとしてイベントを開催していく構え。各地のオクトーバーフェストをはじめ、秋はビールイベントが多数開催される季節。コロナ禍も暑さもようやく落ち着いて、爽やかな陽気のなか傾けるビール――ぜひ、お近くのイベントに足を運んでみてください!
<KOBE BEER CLUB 公式Instagram>