「和醸良酒をモットーに。」時代に合わせた酒造り-京都府 北川本家-
酒造・メーカー紹介
北川本家について
京都伏見の地にある「北川本家」。京都伏見といえば、平安時代には山紫水明の地として皇室や貴族の別荘がおかれた地でもあり、天下統一を果たした豊臣秀吉は伏見城を築き一大城下町を形成しました。
天然の良水に恵まれた土地
京都伏見は日本有数の酒どころで、「日本名水100選」にも選ばれる良質の地下水が豊富に湧き出る地であったことから、かつて京の酒は「伏水(ふしみ)」とも記されました。
「北川本家」は、この地で江戸時代の初め明暦三年(1657年)の創業以来、酒造り一筋に360年以上。豊かな水に恵まれた環境のなかで、京都の食文化とともに歩んできた老舗蔵元です。
「未来の名匠」が醸す、京の銘酒
全国新酒鑑評会においても金賞を19回受賞し、卓越した酒造りの技は全国に知られています。杜氏の「田島 善史氏」は、酒造業界から初めて平成26年度 京都市伝統産業「未来の名匠」に認定されました。
田島氏が醸す「富翁」のこだわりは、料理の味を引き立てその場の雰囲気を和やかにする食中酒を造ること。妥協しない酒造りは、蔵人がひとつひとつの作業を丁寧に積み重ねて仕上げていきます。
和醸良酒をモットーに…
和の心は良酒を醸し、良酒は和の心を醸すという意味で「和醸良酒」という言葉があります。彼らはこの言葉をモットーにチームワークを大切にして、厳しくも暖かい雰囲気の中で酒造りを行っています。
食卓を囲んで家族や仲間たちと飲み交わす時にあるお酒が日本酒になってほしい。そのお酒があるだけで場が盛り上がり、みんなが笑顔になれるお酒。そのために少しでも多くの人に日本酒の魅力を伝えていきたいと願い醸しています。
文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG