100年の歴史を感じる透明感…。岐阜県「林本店」の日本酒6選!
酒造・メーカー紹介
林本店という酒蔵をご存じでしょうか。岐阜県にある林本店は、高品質な日本酒を製造する酒蔵です。透明感あふれる美しい風味が特徴的であり、すっきりと飲みやすいため、女性におすすめしたい銘柄が数多く揃います。
本記事では、林本店という酒蔵について解説したのち、おすすめの銘柄を6つ紹介していきます。
林本店とは?
林本店は1920年に創業してから、約100年の歴史をもつ酒蔵です。高品質な日本酒を味わう…、この楽しみを世界中に広めるため、酒造りに取り組んできました。透明感あふれる辛口ベースでありながら、旨味豊かなお酒を提供しています。
本章では林本店における、酒造りの工夫について解説します。
酒造りの工夫
林本店では、日本初の試みとなる乳酸菌を活用した、次世代の無添加製法(特許取得済み)を導入しています。旨味の向上と多彩な風味を実現した1杯を楽しめるでしょう。冷蔵製法を採用しており、一定の温度下で品質管理をおこなうことで、常に新鮮なお酒を提供できる環境を整えています。
また同酒蔵は、高級食材として知られる鮎を育む、豊かな水源が強みです。日本三大清流の一つである長良川の水で栽培された米を使用しています。艶やかな旨味と柔らかな口当たりを兼ね備えた酒造りをおこなっており、超軟水である名水日本アルプスの伏流水を仕込み水として使用しています。
林本店の代表銘柄
林本店の代表銘柄は「榮一」と「百十郎」です。本章ではそれぞれの銘柄について、誕生までの話や味わいの特徴を解説します。
榮一
自家農場を経営していた創業者、林榮一は、お酒に対する深い愛情を抱いていました。自ら育て上げた米を用いて、絶妙な味わいの酒を作りたいという思いから、1920年に酒蔵を設立。そして誕生したのが、創業者の名前が付けられた「榮一」というお酒です。現在でも変わらず、確かな品質と根強い人気を誇っています。
百十郎
90年前、岐阜県出身である歌舞伎役者・市川百十郎氏が、約1200本もの桜を寄贈しました。この桜並木は「百十郎桜」と名付けられ、現在では花見の名所として親しまれています。美しく咲き誇る百十郎桜の満開の下で、楽しいひとときを過ごすためのお酒が誕生しました(2010年)。そのお酒こそが「百十郎」なのです。現在では、林本店の代表銘柄として知られています。
林本店のおすすめ銘柄6選!
林本店からは、さまざまな銘柄が誕生しています。本記事では、数ある銘柄の中から、厳選した以下6つの銘柄を紹介します。
いずれも異なる個性を持ったお酒であるため「まだ飲んだことがない!」という人は、ぜひ試してみてください。
百十郎 赤面
最初に登場するのは、百十郎のなかでも最も人気のある「赤面(あかづら)大辛口 純米酒」です。12号酵母を用いて醸造されており、日本酒度が+12と高いのが特徴です。
香りは非常に控えめで、派手さの代わりに旨みを感じさせます。シャープな辛さが感じられつつ、香りから感じられた旨みも同様に楽しめます。味わいに深みのあり、旨みが際立つ辛口と言えるでしょう。飲み続けても、飽きがこないお酒です。
繰り返しになりますが、旨みがしっかり感じられるため、さまざまな料理との相性がよく、多くの料理とマッチします。またこのお酒は冷やでも常温でも、お燗でも楽しめます。普段の晩酌にぴったりなおすすめの一本です。
TERA
ややポップなラベルが目を引く「TERA」は、新鮮な果物の香りが漂うお酒です。魅力的な甘さとジューシーさが調和しており、心地よい酸味が感じられるでしょう。しっかり冷やすと、香りと酸味が際立ちます。口の中に残る、心地よい余韻もまた、TERAの魅力でしょう。
百十郎 Limited CUTIE
まるでステンドグラスのように、可愛らしいラベルが特徴である「百十郎 Limited CUTIE」。クリスタルのような透明感のある風味を持っています。アカシアの花や白桃を連想させる華やかな香りと、菩提樹のような清涼感漂う香りのどちらも感じられます。
香りのバランスが絶妙であるだけでなく、シャープなミネラル要素に加えて、岐阜ハツシモ固有の清純でみずみずしい味わいが引き立ちます。少し温めると、冷涼さを併せ持った燗を感じられる味わいです。繊細な味わいが感じられつつ、芯を持った酸味があることもポイントです。柔らかくも、爽やかな余韻をお楽しみいただけるでしょう。
百十郎 桜
なんとも可愛らしい、ピンクのラベルが目を引く「百十郎 桜」。お花見の席で楽しみたい1本です。特有の活気があり、飲んでいると思わず心が躍ってしまいます。まだ完全に「洗練された」といえる段階には達していないやや荒削りなお酒ですが、しっかりとした芯と風味があります。今後の成長が楽しみなお酒といえるでしょう。
「桜」が時間を経て「秋桜」や「日和」と変化する風味をイメージしながら飲むのも楽しいでしょう。ぜひとも「日和」と飲み比べて、味わいの違いを感じてみてください。
百十郎 青波
清涼感を求め、すっきりとした口当たりの美味しさを持つのが「百十郎 青波(あおなみ)」です。蔵元の林さん曰く、この酒は「暑い日には、ビールのようにゴクゴク楽しんでほしい」との思いで醸造したお酒だそうです。クリアな酒質とドライなテイストが、まさしくビールのように味わえる風味といえるでしょう。
シャープでキレがあり、ドライながら過度な辛さは感じさせません。あくまでも爽やかな味わいに仕上がっています。しかし、ただ爽やかなだけではありません。
「青波」におけるもう1つの魅力は、味わいの「変化球」。お酒だけで味わうと、香りは控えめで、比較的軽やかな印象です。しかし食事と一緒に楽しむことで、意外なほどコクが増し、味わいに幅が生まれます。
百十郎 白炎
「白炎(びゃくえん)」は、苦味と渋味がありつつも、それを凌駕する新鮮さが特徴。新酒らしい活気に満ちた風味が楽しめます。
飲む前からレモンやライチのような香りが漂います。口に入れると、爽やかさが広がり、ほんのりと跳ねるような表現が感じられます。鋭い酸味と甘さが調和し、豊かな活力にみちた味わいが広がります。その中に、乳酸菌由来の豊かな風味も微かに感じられるでしょう。また、こちらお酒を購入した際は、ぜひ冷蔵庫で熟成させて、異なる表情を楽しんでください。