”宮城県”が生んだ日本酒の魅力に迫る!おすすめ銘柄5選・選び方を解説
酒造・メーカー紹介
宮城では古くから酒造りの歴史があり、豊かな米の風味と繊細な口当たりが特長です。これは清らかな水と気候条件も品質に影響しているのだそう。
代表的な酒米は『蔵の華』と『吟のいろは』であり、それぞれ独自の風味とコクがあります。
本記事では、宮城の日本酒の魅力を紹介していきます。
コンテンツ
宮城の日本酒について知ろう!
宮城の酒造りの歴史は古く、丁寧な伝統技術が受け継がれています。豊かな米の風味と心地よい口当たりが特徴で、バランスの取れた味わいが楽しめるでしょう。
また独自の酒造りプロセスによって生み出される香りや風味も魅力。本章では宮城の日本酒について、その概要に当たる部分を解説していきます。
宮城における酒造りの歴史
宮城における酒造りの始まりは、慶長9年(1604年)まで遡ります。慶長13年(1608年)には、食通で酒を愛する仙台藩祖・伊達政宗によって仙台藩御用酒屋が設立されました。
この藩御用酒屋の成長により、醸造技術が向上し、宮城の日本酒が磨かれていくこととなったそうです。
味わいの特長
宮城の日本酒の特徴は、爽やかで鮮やかなキレのある淡麗辛口です。この特徴的な味わいは、東北の厳しい冬の寒さがもたらす「低温長期発酵」の技術によって生み出されます。
淡麗で辛口の味わいは、日本酒業界全体で主要なスタイルの一つ。この技術が宮城の日本酒に磨きをかけ、個性豊かな酒を生み出しています。
宮城を代表する酒米
宮城で作られる酒米として、代表的な品種は『蔵の華』と『吟のいろは』の2つです。両酒米や作られる日本酒の特長を、以下の一覧でまとめているので参考にしてください。
酒米 | 酒米の特長 | 日本酒の特長 |
蔵の華 |
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吟のいろは |
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宮城のおすすめ日本酒5選!
宮城で誕生した日本酒には、さまざまな銘柄があります。なかでもおすすめな銘柄を5つ、紹介していきます。
日高見|平孝酒造
日本酒度はなんと+11。この本格的な超辛口は、辛口好きの方々も思わず唸ることでしょう。「辛口といえば日高見」と称される平孝酒造は、日々努力を重ねながら旨い辛口の日本酒を醸しています。
しかしこのお酒は、単に辛いだけではありません。使用されるひとめぼれという原料によって絶妙な米由来の甘さと旨味が生まれ、味わいに立体感を与えています。
あたごのまつ|新澤醸造店
「あたごのまつ ささら」は、美しさと柔らかさを感じる、バランスの取れた食中酒です。
醸造元である新澤醸造店の「伯楽星」が醸すこの日本酒は、究極の食中酒として知られており、食材を一層引き立たせ、美しい爽やかなキレを演出します。
口に含むと、ふわっとバナナやメロンを連想させる心地よい香りが広がりますが、すぐに消え、爽やかな酸味が余韻を残します。この日本酒は、美しさの中にも柔らかさを感じるバランスの取れた食中酒といえるでしょう。
メガネ専用|萩野酒造
「メガネ専用日本酒」は、そのネーミングとラベルから注目を集めました。この日本酒は、萩野酒造が特別に用意した樽で個々に醸された異なる日本酒をブレンドしています。そのため、複雑で味わい深い特性を持った日本酒となっています。
ただし、具体的な製造過程や使用されている酵母などの詳細は企業秘密。香りはフルーティーでありながら、後味はすっきりとしています。この組み合わせは、ブレンドという手法を取ることによって実現しているものです。
浦霞禅|株式会社 佐浦
宮城の日本酒らしい淡麗辛口でバランスのとれた純米吟醸酒は、ほどよい香りと柔らかな味わいが特長。「全米日本酒歓評会」の吟醸酒部門で常に金賞か銀賞に輝き、国内はもちろん海外でも高い評価を受けている日本酒です。
酒蔵の株式会社佐浦は、享保9年(1724年)に創業した老舗であり、徳川吉宗の時代に設立されました。また昭和10年(1935年)から続く、東北地方最古の仙塩ゴルフ倶楽部の運営会社でもあります。
一ノ蔵|株式会社 一ノ蔵
本品は「まるみとまろやかさを併せ持った軽快な味わい」をコンセプトにしている日本酒です。毎年の天候や生育状況による微妙な違いを最大限に活かし、蔵人の五感を駆使して醸造された生詰め特別純米酒。
上品な甘味と、後味に感じられる苦味とキレ味、そして軽快で澄んだマスカットのような香りが特長です。
宮城の日本酒はこう選ぼう!
宮城の日本酒を選ぶ方法は、以下の2つがあります。
- 酒蔵の個性を重視する
- 酒蔵があるエリアに重視する
さっそく、それぞれの選び方について解説します。
酒蔵の個性を重視する
宮城には多数の酒蔵があります。なかでも代表的な酒蔵は、以下の4つです。
- 一ノ蔵
- 佐浦
- 勝山酒造
- 新澤醸造店
- 一ノ蔵
- 大崎市に位置する酒蔵。南部杜氏伝統の技を引き継ぐ職人たちが、情熱を注いで酒造りに励んでいます。特徴的な米の甘みと豊かな香り、そして心地よい後味が魅力です。
- 佐浦
- 1724年創業の老舗酒造です。佐浦の日本酒は、上品な香りとまろやかな味わいが特徴で、米の旨みを程よく引き出しています。
- 勝山酒造
- 仙台市で伊達家の御用酒を手掛ける酒蔵。ふくよかで透明感のある酒質と、米の本来の旨みが際立つ特徴を持っています。
- 新澤醸造店
- 「究極の食中酒」を目指し、食材の特徴を最大限に生かした日本酒造りに取り組んでいる酒蔵です。彼らは米の旨味と後味の良さを追求し、食事をより一層美味しく演出するお酒を提供しています。
酒蔵のあるエリアで選ぶ
宮城で酒造りが盛んなエリアは、4つに分かれます。以下から、それぞれのエリアの特長を解説していきます。
- 三陸エリア
- 気仙沼市や石巻市など、海岸線に広がる地域です。透明感のある味わいとキレのある後味が特徴で、海の幸との相性も抜群。
- 県北エリア
- 栗原市や登米市、大崎市などです。多くの酒蔵が米の旨味を引き出した日本酒造りに力を注いでいます。
- 仙台エリア
- 仙台市や塩竈市、名取市など、宮城県の中心に位置する地域です。歴史を感じることができる日本酒が豊富です。また、地元の食文化とのペアリングを重視した日本酒も造られています。
- 県南エリア
- 白石市や村田町など、仙台市より南に広がる地域です。こちらの地域で誕生した日本酒には、超辛口から甘口まで、さまざまなタイプがあります。