「人の心に、寄り添う酒。」信濃川の柔らかな水と厳選された酒米に最高のパフォーマンスを注ぐ。-新潟県 長谷川酒造-

酒造・メーカー紹介

「人の心に、寄り添う酒。」信濃川の柔らかな水と厳選された酒米に最高のパフォーマンスを注ぐ。-新潟県 長谷川酒造-

長谷川酒造について

蔵の息吹き

長谷川酒造」の蔵が歴史の記録に登場するのは、江戸・天保時代のこと。飢饉により各地で厳しい倹約令が出ているなか、ここ新潟県長岡市摂田屋の酒蔵は「お神酒づくり」の名目で酒づくりが許されてきました。その酒蔵五軒のうちの一軒が「長谷川酒造」です。

天保13(1842)年、百姓であった祖先・重吉が、酒造りと残酒の商いを江戸幕府直轄の役所に願い上げ、認可されたという書物が残っています。国の登録有形文化財にも指定されている母屋は明治19(1886)年に、醸造蔵は大正8(1919)年に建てられたもので、新潟県中越地震で一部が倒壊したものの、多くはその姿とはたらきを、そのまま残しています。

 

蔵の息吹き

ただ一度きり。ゆらぎのある酒づくり

長谷川酒造」の酒は、ほとんどすべての工程を手づくりで行います。杜氏、蔵人たちは、その年採れた米の魅力を最大限に引き出すため、敏感に季節の変化を感じ取り、知恵と勘を絞り出して酒を醸していきます。

だからこそ、同じ気候の年が一度もないように、酒の味も年ごとにゆらぎます。この蔵には、その年にしか生まれえない、ただ一度きりの酒が息吹くのです。

 

ただ一度きり。ゆらぎのある酒づくり

日本酒という美しい文化を架け橋に

長谷川酒造」の祖先は、信州(長野)から移り住み、この地を開墾した若衆だと伝えられています。屋号が「信州屋」と言われるのもそれゆえ。今も蔵の西側には信州・諏訪大社から勧請されたという諏訪神社が祀ってあります。

信州には吟醸酒づくりに長けた杜氏の長い歴史があります。越後(新潟)には、同じく連綿と受け継がれた越後杜氏の技術と、良質な水、豊富な米がありました。「長谷川酒造」の祖先は、二つの地の風土をかけあわせ、唯一無二の酒をつくりあげてきました。

 

日本酒という美しい文化を架け橋に

水と米

仕込み水は信濃川の伏流水、水質は超軟水。口当たりの良い、柔らかな軟質。この水でつくる酒は、雑味のない澄んだ味わいになります。

酒米には、新潟県産はもちろん、おいしいと思うお米を厳選して使用しています。信州より移り住んだルーツを踏まえ長野県産の酒米も大切にしています。その年採れた、それぞれの米の魅力を最大限に引き出すため、杜氏、蔵人が工夫を凝らしています。

 

水と米

杜氏

「鈴木宏明氏」令和4年より杜氏に就任。新潟清酒学校を首席で卒業、酒造技能士一級を首席で合格。前杜氏澤中忠司(黄綬褒章受章)の技を受け継ぐ。

銘柄

  • 越後 雪紅梅」(国民栄誉賞受賞の作曲家遠藤実氏が命名。主要銘柄)
  • 初日正宗」(初代銘柄。大正時代に使われていたラベルを復刻して使用)
  • 越後 長岡城」(地元のお城をモチーフ)

新銘柄

越後雪紅梅のサブブランドとして「四季を旅するお酒」シリーズを展開。春夏秋冬の季節ごとにおすすめのお酒を、地元長岡の季節の名所をラベルにしたお酒です。

 

杜氏「鈴木宏明」と「四季を旅するお酒」シリーズ

人の心に、寄り添う酒。

長谷川酒造が目指す酒は、食事を引き立てながらも邪魔をせず、飲み飽きしないお酒です。楽しい宴や日々の晩酌、そしてほっと一息つきたい瞬間、様々なシーンで共にあるお酒でありたいと願っています。信濃川の伏流水を水源とする柔らかな水と厳選された酒米を、長年蓄積された技術を駆使し毎冬酒を仕込んでいます。

柔らかで丸みを帯びた口当たり、お米の旨みを感じながらも程よい辛さが心地よいすっきりとした後味。目の行き届く範囲でしか造らない、小さな地酒蔵だからできる小タンク仕込みに、蔵人・従業員一同が最高のパフォーマンスを注ぐ。それが長谷川酒造の酒造りですと、代表取締役「長谷川葉子氏」は語ります。

 

文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG

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