日本酒を世界へ!個性的な2023年「酒サムライ」のメンバーとは?

イベントレポート

日本酒を世界へ!個性的な2023年「酒サムライ」のメンバーとは?

日本酒を作る、売る、教えるなど、日本酒に対するアプローチは様々ですが、その”素晴らしさを海外にPRすべく尽力している人“が得られる称号が、「酒サムライ」

全国の若手蔵元で組織する日本酒造青年協議会(会長:前垣壽宏)が、日本酒および日本文化を愛し、その素晴らしさを世界に広めるために尽力されている人達に敬意を表して、叙任者を決定しています。

日本酒の素晴らしさを世界に伝える伝道師「酒サムライ」

日本酒の素晴らしさを世界に伝える伝道師「酒サムライ」

 

「酒サムライ」が結成されたのは2005年。「日本から日本人の“誇り”が失われつつある」との危惧から、日本酒造青年協議会が「日本酒の誇りを取り戻し、日本酒文化を日本国内のみならず広く世界に伝えていくために、日本酒を愛し育てるという志を同じくするものの集い」としてスタートしました。

日本酒造青年協議会は、今年で100名を超える方々を「酒サムライ」に叙任しており、「酒サムライ」叙任者達と力を合わせて、日本酒および日本文化が世界に誇れるものであることを、広く発信しています。

海外を舞台に活躍するメンバーを中心とした4人の受賞者

海外を舞台に活躍するメンバーを中心とした4人の受賞者

 

2023年9月26日に京都・松尾大社において「酒サムライ」叙任式が行われました。

今年の受賞者は以下の4名です。

八木 秀峰(ヤギ シュウホウ)さん

八木 秀峰(ヤギ シュウホウ)さん

 

  • T.I.C. レストラングループ 代表取締役社長
  • 活動拠点:アメリカ
1968年に渡米し、多数の和食をメインとする飲食店を経営。

日本食を海外に普及させている功労者として表彰もされている。

高橋 漠(タカハシ バク)さん

高橋 漠(タカハシ バク)さん

 

  • 国際環境コンサルタント、日本酒エデュケーター/コンサルタント、WSET認定日本酒レベル3兼講師、他
  • 活動拠点:ベトナム
ハノイ在住。国際環境コンサルタントとしても活動中。

「メニュー作成」や「スタッフのトレーニング」など当地で飲食経営に関するコンサル依頼も多数受けており、ベトナムの日本酒に関する環境づくりやエデュケーションに精力的に取り組んでいる。

太田 ファビオ 健司(オオタ ファビオ ケンジ)さん

太田 ファビオ 健司(オオタ ファビオ ケンジ)さん

 

  • MEGA SAKE 創立者/オーナー
  • 活動拠点:ブラジル
ブラジルでMEGA SAKEオーナーとして活動中。

また飲食店など1800名以上の人達に日本酒の知識を広める活動も行う他、サンパウロ市内で行われた日本酒フェスの開催を通して、日本酒の魅力を発信中。

友田 晶子(トモダ アキコ)さん

友田 晶子(トモダ アキコ)さん

 

  • (一社)日本のSAKEとWINEを愛する女性の会 代表理事
    Japan Women’s SAKE Award ~美酒コンクール~ 総合コーディネーター
  • 活動拠点:日本
通称「SAKE女・サケジョの会」の代表理事として活動中。日本人女性向けの日本酒のリテラシー向上に貢献している。

Japan Women’s SAKE Award ~美酒コンクール~ では、特定名称ではなく「フルーティー部門」や「ライト&ドライ部門」等、初心者にも分かりやすい審査を行うことで、「これから日本酒を楽しみたい方向けの日本酒選びの指標」を提案していく。

多種多様な活動をする“新”「酒サムライ」

多種多様な活動をする“新”「酒サムライ」

 

叙任式後に行われた会見では、各受賞者がそれぞれの活動など自身をPRしました。

 

八木 秀峰さん

新潟の美酒に感銘を受けて以来、日本酒の素晴らしさを実感している自分としては、アメリカで、ワインではなく、国酒である日本酒を売りたいと思いました。

自分が日本に恩返しできることがあるとするなら、日本酒を世界中に広める事かなと。素晴らしいお酒を造る日本の酒蔵に海外から尽力できるのが私の喜びです。

ニューヨークで(ニューヨーカーが)自分たちの目で酒造りを生で見学できるような施設を造りたい。世界中に酒蔵を作りたいですね。

モットーは“我 後悔せず“

 

高橋 漠さん

ベトナムは実は世界第9位、7億円程の日本酒市場があるんです。国民の平均年齢も若く、日本酒の輸出にとっても大きな可能性を秘めた国。

近年高まり続けている和食と日本酒への関心を持って下さっているベトナムの人達に“日本酒ってこんなに面白いお酒だよ”と、ワクワクしてもらう気持ちを持ってもらえるような懸け橋になりたいですね。

 

太田 ファビオ 健司さん

日本酒は、土地や蔵ごとの個性が驚くほど際立つ本当に面白いお酒です。製造方法や原料によっても大きく異なり、その個性は無限大。造り手の方々の情熱と努力に感動しました。

日本酒の飲み方をまだよく知らないブラジルの人達に対して理解を深める日本酒教育に今後更に力を入れていきたいです。

 

友田 晶子さん

私はもともとソムリエとして活動しております。そこから感じるのは、ワインがここまで日本で普及したのはソムリエの存在が大きいのが一因ではないかという事。日本酒においてもその存在は大事になってくると思います。

ワインに興味を持って学んだ女性達が日本酒にも興味を持ち「色々飲んでみたいけど、ラベルの読み方などよく分からない点が多い」という声を多数頂いたこともきっかけとなり、「SAKE女・サケジョの会」を立ち上げました。

会員むけに、お酒イベント、(お酒の基礎知識や日本酒サービスの英語表現などをベースに料飲のおもてなしに関わる知識を広く問う)「酒女検定」など、飲み手と蔵元を結びつけるような活動を幅広く行っております。

今後も日本酒を楽しみたい方々向けに、楽しみながら学べる機会をご提案し続けていきます。

「日本酒の今」が見えてくるサミット

9月27日にリッツカールトン京都で行われた「酒サムライサミット」には、歴代の酒サムライ叙任者達が集いました。

事例、活動報告のスピーチでは「最新の日本酒輸出事情」や「食中酒としての日本酒の価値が海外でも上がりつつある現状」など様々な最新情報が報告さた後、「日本酒の高付加価値とその市場性について」をテーマにグループディスカッションも行われ、お酒を扱うそれぞれの立場からの意見が飛び交いました。

 

取材を通して感じたのは、日本酒の面白さを分かりやすく伝える重要性。国内外問わず日本酒を楽しんでもらう為に、それぞれの強みを活かし、工夫しながら普及活動をしている酒サムライの皆様の更なるご活躍が楽しみです!

 

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