「酒造りは何年やっても、毎年が一年生。」綺麗で美しい酒を作り続けて。-岩手県 南部美人-
酒造・メーカー紹介
南部美人について
日本三大杜氏の筆頭に数えられる南部杜氏の洗練された技術と伝統を現在に受け継ぎ「酒造りは何年やっても、毎年が一年生。」という言葉を胸に、酒造りに実直に取り組んでいます。
「南部美人」五代目蔵元 久慈社長
彼は高校時代に参加した米国留学をきっかけに家業である「酒造り」への興味が目覚め、東京農大醸造学科に進学、その後熊本の「香露」、石垣島の「八重泉」に関連する卸業社で研修した後に「南部美人」に戻り、製造部長として酒造り全般を指揮。2年目に初めて仕込みを任された大吟醸で全国新酒鑑評会の金賞を受賞されました。
その後、全国新酒鑑評会をはじめ様々なコンテストで金賞受賞。その中でも日本最大の杜氏派閥である「南部杜氏自醸清酒鑑評会」で2001年、2002年と2年連続(合計4回目)の首席第1位を獲得。海外のコンテスト「モンドセレクション」では、8年連続のゴールドメダルを受賞するなど、輝かしい受賞歴を誇ります。2005年には岩手県青年卓越技能者表彰を最年少で受賞されました。
世界中で親しまれる「南部美人」
1997年から海外進出に挑戦し続けて、今では世界中で「Southern Beauty(サザンビューティー)」の名称で親しまれている「南部美人」。現在では世界54か国・地域に日本酒を輸出しています。
また、2013年には海外での安心安全の基準と言われるユダヤ教の教義に則った証である「コーシャ(kosher)」認定を取得されました。このコーシャ認定は日本酒の蔵元では全国で2例目と伺っています。
おすすめの一献
様々な受賞されているいお酒の中で、私が一番馴染みがあってお勧めするのが「南部美人 特別純米酒」です。
このお酒は2017年に「IWC 2017 Champion Sake」を受賞。酒米は岩手県二戸市産の岩手県オリジナル酒造好適米「ぎんおとめ」を使用。その二戸の米で、二戸の折爪馬仙峡の清らかな伏流水で、二戸の南部杜氏が、二戸の酒蔵で醸した「究極のテロワール」を誇る特別純米酒が見事チャンピオン酒に輝きました。
味わいは、ふわっとやさしい果実の香りと上品な米の旨みで後味すっきり、幅広い料理に合うお酒です。米国でも非常に喜ばれている商品で、ハワイの酒ショップでも販売されていている人気の高い逸品です。
文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG