「山は動かぬもの 川は流れるもの」飲み手が気付き微笑みが生まれるような、遊び心のある酒造り。-山形県 新藤酒造店-
酒造・メーカー紹介
新藤酒造店について
江戸中後期、天領の庄屋を生業として創業された「新藤酒造店」は、現在でも残るこの稲作地帯の特徴を生かし、山形県で開発された『出羽燦々』『出羽の里』『雪女神』を季節雇用の蔵人と共に栽培し、可能な限り自社田栽培米使用の特定名称酒だけを製造しています。
自由な発想・遊び心のある酒造り
総ての商品は素材の持ち味を100%以上生かすことを念頭に、何事にも捕らわれない自由な発想で、自在に素材・要因の組み合わせを換え、時には遊び心を大切にしながら柔軟な発想で醸しています。
その代わり、供給は厳格に規則を設け、特約店以外には供給しないスタイルを採っています。
「雅山流」について
「雅山流」の意味は以下の通りです。
”山は動かぬもの 川は流れるもの”
人は日常の営みに於いて、流れ行く個々の物事を固定して捉える。大自然の流れるままに身を任せた時、自然の中の万物はすべてのつながりの中で時間と共に流れてゆくことに気付かされる。酒造りもまた固執した考えに捉われずに、この恵まれた天地の中で、常に自然体でその技を磨き上げてゆきたいものです。
人々は一見何の変哲もなくそこにある山や当たり前のように流れている川を普段当然と捉えがちだが、長い時間をかければ山も動くし川も流れを変える。つまり自然の中の物事を固執した物事で捉えてはならないという禅の教え。
文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG