生産量の約95%を岡山県が占め、幻の酒米との異名も持つ「雄町」。オマチストと呼ばれる熱狂的ファンも多い魅惑の「雄町」の魅力を伝える2つのイベント「岡山蔵元大集結」と「第14回雄町サミット」が8月1日にホテル椿山荘東京で開催されました。

岡山県内の14蔵元が集結！日本酒の魅力を伝える2つのイベント「岡山蔵元大集結」「第14回 雄町サミット」が、8月1日(火) 同日開催！

 

作り手や愛好家達の熱気が漂いまくる現場をレポートしてきました。

 

 

岡山蔵元大集結 ～お江戸に再び、雄町どうさまです！～

猛暑に負けない熱い意見がほとばしる！ トークセッション編

今年で2回目となる「岡山蔵元大集結 ～お江戸に再び、雄町どうさまです！～」は、トークセッションと試飲会の二部構成。

最初に行われたトークセッションでは、「岡山の酒造が考える『雄町』の酒とは、ずばりこうだ！」をテーマに、雄町の真髄や岡山地酒のブランディングについて、室町酒造 花房利宇氏、菊池酒造 菊池大輔氏、白菊酒造 渡邊秀造氏、辻本店 辻総一郎氏、辻麻衣子氏、十八盛酒造 石合敬三氏、モデレーターに、きき酒師の市田真紀氏を迎え、熱いトークが交わされました。

 

 

雄町はじゃじゃ馬な側面があり、想像を超える味になりうる。 綺麗にしすぎると雄町が持つ本来のふくよかさを引き出しにくいので、磨き過ぎずに本来持つ力強さを損なわないようにしたい。 米がそもそもやわらかく心白がしっかりあるので精米時に割れやすい。けど、割れるから一概に悪いというわけではない。ただ、できるお酒の再現性が低くなりがち。 岡山県内のそれぞれの地区により、砂状や粘土質など土壌の違いがあるので、これらの違いも味わいに影響がある（色々な個性がある）。

などなど

 

作り手ならではの忌憚なき意見が飛び交うと、会場に訪れた来場者も笑ったりうなずいたり、会場は一部のトークセッションの時点で既にヒートアップ！

熱を帯びてきたところで、そんな雄町を味わえる試飲会へ。

「新たな挑戦も」自信のほどは如何に！？ 試飲会編

 

参加したのは、計14蔵

• 宮下酒造
• 板野酒造場
• 室町酒造
• 利守酒造
• 三冠酒造
• 十八盛酒造
• 熊屋酒造
• 菊池酒造
• 平喜酒造
• 丸本酒造
• 嘉美心酒造
• 山成酒造
• 白菊酒造
• 辻本店

菊池酒造

 

 

 

三冠酒造

 

 

 

辻本店

 

 

 

丸本酒造

 

 

 

利守酒造

 

 

 

嘉美心酒造

 

 

 

 

作り手の話を直接聞けるのもこのイベントの醍醐味。試飲しながら秘話を伺えるのは、オマチストならずとも非常に興味深かったのではないでしょうか。

進化し続ける「雄町」から今後も目が離せませんね。

「雄町」らしさの闘い！ 第14回 雄町サミット

 

同時に行われたこちらのイベントには、全国37都道府県121蔵から206点の日本酒が出品されました。

開催趣旨

“幻の酒米”と言われる「雄町」の主産地である岡山県の酒米生産者と酒蔵が「雄町」を原料にした日本酒をより多くの方に知ってもらい、好きになってもらいたいという思いから開催されています。

雄町を原料とした日本酒が全国から集結し、その風味と“雄町らしさ”を競い合い、予審（1審・2審）と決審により、優等賞が選出されます。

そもそも「雄町」らしさって何！？

• うま味や酸味を伴った味の幅、ボディ感が感じられる。
• お燗や熟成させたときにも味が崩れず、まとまり、調和感が取れている。
• どのような酒質であっても調和し、ふくらみのあるうま味や品をもっている。

第14回 雄町サミット 優等賞受賞酒

部門は、吟醸酒部門（125点）、精米歩合60％以下の純米酒部門（54点）、精米歩合60％超の純米酒部門（27点）に分かれていて、これらの中から優等賞受賞酒が発表されました。

 

■吟醸酒部門（吟醸、純米吟醸、大吟醸、純米大吟醸）28点

 

■純米酒部門（精米歩合60％以下）11点

 

■純米酒部門（精米歩合60％超）6点