「良か人と良か酒を育む蔵」常に誠実に、謙虚に、地元の原料で丁寧に醸したい。育ててくれた皆さまに感謝を込めて。-長崎県 杵の川-
酒造・メーカー紹介
杵の川の歴史
「杵の川」は昭和55年12月1日に、東彼杵町の天保10年創業「丁子屋醸造 ㈱」と諫早市の明治41年創業「黎明酒造 ㈱」の合併、前後して島原市の雲仙酒造、鹿島市の呉竹酒造の営業権を引き継ぎ、太陽酒造 ㈱としてスタートしました。
当時は、安定した味でリーズナブルなお酒が望まれていて、「杵の川」はそのお客様の期待に応え成長していきました。
しかし、20年前に私が蔵に帰ってきたときには、清酒がおかれている状況も一変し、新しい道に迷っていました。
そんな中、蔵元の引継ぎをきっかけに、自社の歴史を振り返り、自分達が本当にしたいこと、お客様が望んでいることは何なのかを社内で話し合いました。
そして出た答えは、地元のお客様のために、もう一度良いお酒を造ろうということでした。
そこから、地元の多くの方の支援の下、酒づくりの原点である米づくりに取り組み、地元の農家の皆さんと共に歩み始めました。
その後、平成14年には「清酒杵の川」をメインブランドとした、杵の川酒造 ㈱に社名を変更し、平成22年には酒類を中心とした食の提案が出来るよう㈱ 杵の川として展開を始めました。
酒造好適米「山田錦」を始めとした地元産の原料米を用いた酒づくり、県内に数多くある美味しい果物を活用したリキュールづくりをこれからも心掛けていきたいと思っています。
「杵の川」に関係するすべての方の人生を豊かにするような食中酒をつくるべく、ここに地元に根差した酒造りをお約束します。
杵の川の酒づくり
米
”契約栽培の良か米”
酒米山田錦、レイホウを始めとした原料米は、地元諫早市の農家さんとの契約栽培米を主に使用しています。長崎県内でも有数の穀倉地帯である諫早市の米農家さんの技術と情熱に支えられた良いお米です。良か人が育てる良か米で杵の川は醸されています。
水
”多良山系の良か水”
より酒造りに適した水を探し求めて二代目がたどり着いた諫早市土師野尾町。流れる地下水は多良山系の軟水で、杵の川の特徴である食事に合うソフトな味わいを生み出してくれる良質な水です。良か大地が育んでくれた良か水で杵の川は醸されています。
蔵人
”和醸良酒の良か人”
和を大切にし、純米造りを得意とする田中浩隆杜氏のもと、酒造りに対して常に真摯に且つ謙虚に取り組んでいます。酒造り50年以上の熟練の蔵人、清酒専門評価者の資格を持つ蔵人、様々な技能、経験を持つ蔵人たち。良か酒が好きな良か人で杵の川は醸されています。
杜氏「田中 浩隆」
”晩酌と魚釣りを愛する「良か人」”
1973(昭和48)年、諫早市有喜町生まれ。
1994(平成6)年、福岡県八女市、銘酒「繁枡」入社。
名杜氏松尾杜氏、池松杜氏に師事し、麹つくり、税務管理を担当。
同じく「繁枡」で修業中の現五代目、瀬頭 信介と出会う。その後、2000(平成12)年に杵の川へ。
2014(平成26)年から杜氏を務め、初年度より福岡国税局純米酒の部にて「金賞」受賞。
2017(平成29)年杜氏3年目に醸した「杵の川 特別純米 磨き60」が福岡国税局純米酒の部にて最高位「局長賞」受賞。
「生き物たちのご機嫌取り」をモットーに、「特別純米 磨き60」や「純米吟醸 黎明」など熊本酵母を使った食事と合う純米酒つくりを特に得意としており、ファンが増えている。
樽職人
”唯一無二の良か職人”
全国でも30名程度となった手作りの樽職人。長崎県に一人しかいない「匠」一ノ瀬安史職人は、三代目に誘われ個性あふれる杵の川の一員となりました。
日本三大杉のひとつ奈良の吉野杉で作られた職人技の木樽で、杵の川は更に馥郁たる酒になります。
良か職人が手掛けた良か樽で杵の川は醸されています。
文:株式会社 杵の川
協力:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG