千曲川ワインバレーのワイナリー巡りの出発点に ~アンワイナリー~
酒造・メーカー紹介
古い城下町の雰囲気が素敵な小諸。そんな町にある、アンワイナリー。
古民家をリノベーションして、宿泊施設、ワイン醸造所を兼ね備えている小さな小さなワイナリーです。
千曲川ワインバレーの東端にある小諸。ワイナリーが一番集まる東御市へもタクシーで10~15分ほど。
ワイナリー巡りのための宿泊地、出発点にピッタリです!
リノベした古民家に宿泊
アンワインアリーは小諸駅から歩いて5分ほど。とっても便利な場所にあります。
その家屋は古民家をリノベーションしたもの。2階の宿泊部分は和室が二つで、趣のある床の間や欄干が素敵です。
もちろんWi-Fiやテレビもあるし、建物は古くても不自由はありません。
1階にはトイレとシャワールーム。試飲もできるスペースがあります。
アンワイナリー・オーナーの松村さんは、以前は隣町の軽井沢にお住まいでした。スパークリングワインがお好きで、スパークリングワインを造りたくてワイナリー設立を目指されたとのこと。
ワイナリーの歴史はシードルから。
まずは小諸で後継者のいないリンゴ畑を借りられることとなり、シードル造りからワイナリーの歴史は始まります。
長野県のワイナリーでは、シードルを造っているところは多いです。
そもそもリンゴの生産量は全国2位の長野県です。リンゴ、たくさんありますね。
そしてリンゴから造られる発泡酒のシードル。ワインもブドウから造られますし、同じ果物から造られる「果実酒」ですね。
さらにシードルとスパークリングワインの製造方法も似ています。ビールとスパークリングワインの中間の造り方だとも教わりました。
そのシードルをスパークリングワインと全く同じ製法にすることで、濃厚な仕上がりになったりと、シードルにも色々と味の広がりが見られます。
そんな発展著しい、長野のシードルをいただきました。
珍しい、瓶内一次発酵
アンワイナリーのシードルは「アンセストラル製法」=田舎製法とも呼ばれるもので、瓶内一次発酵です。
通常のスパークリングワインの製法には「瓶内二次発酵」が有名です。スパークリングワインの最高峰、シャンパーニュがこの造り方です。
ワイン造りはまず、タンク内で1回目の発酵。アルコール発酵を意味します。タンクにブドウの果汁を入れるとアルコールと炭酸ガスが生れます。この時のガスは空気中に発散されます。
瓶内二次発酵とは、ここで出来たものを瓶詰めし、糖分と酵母を入れて二次発酵を促します。これによって発生したガス=泡が封じ込められ、スパークリングワインとなるのです。
アンワイナリーのアンセストラル製法は、タンクでの一次発酵の途中で瓶に入れるそうです。だからこそ、フレッシュなリンゴの風味が残ります。
いただいたシードルは、リンゴの本来の香りとすっきりとした酸味。それでも瓶内で発酵させたせいか、瓶内二次発酵のように泡がしっかり溶け込んだようなまろやかさを感じました。
こちらは素泊まりなので、駅近くで夕食を済ませた後、ナイトキャップのようにいただきました。
リンゴの味をしっかり感じられるので、デザート代わりにもなりよかったです。
ワイン造りも本格化
現在はブドウ畑もお持ちで、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを育てていらっしゃいます。そう、これらのブドウってシャンパーニュに使われているブドウですね。
スパークリングワインがお好きな松村さん。目標通りしっかりスパークリングワインを造っていらっしゃいます!
こちらは、スティルワイン(泡の無いワイン)のピノ・ノワール。ラベルもかわいい!
ワイナリーに滞在するとなると、ブドウ畑の中にポツン。とういうイメージもあります。
でもここは駅近。そうはいっても大都会のビル群の中にあるわけでもなく、都市型ワイナリーとは違う。
小諸駅の周りには懐古園や本陣があったりとかつての栄華を思わせる古い町並みが残ります。
城下町での「古民家&ワイナリー宿泊」という新しい形を生み出しています。
ワイナリー情報
- ワイナリー名:アンワイナリー
- ウェブサイト:https://www.plusforest.com/
- 住所:〒384-0033 長野県小諸市市町1-2-4
- 電話:0267-22-1518