伝統の「味の文化」を伝えるため、全国唯一の酒米と伝承し続けた独自の手法で丹念に造る酒。-三重県 河武醸造-
酒造・メーカー紹介
河武醸造の歴史
安政4年(1857年)に創業。
「鉾杉」蔵元は、伊勢南部の地、櫛田川と宮川に挟まれた紀州街道に沿った山里にあります。
その昔に、弘法大師が掘ったと伝えられる「二つ井」と名付けられた湧水があり、美味しい伏流水を汲み上げて、丹念にお酒を造っております。
「鉾杉」の由来
酒造りを始めてから色々な銘柄が有りましたが、伊勢神宮神域に聳え立つ杉の神木が鉾の様な形で別名「鉾杉」とも称され、また、酒造りは杉を使った道具、桶等非常に縁の深い事から、昭和の初めより酒銘として現在に至っております。
河武醸造の由来
河合の河と、蔵主襲名「武八ぶはち」の武を合わせて「河武」。 酒以外、味噌、醤油を造っているので酒造ではなく、「醸造」。共に合わせて、「河武醸造㈱」となりました。
お酒造りの心掛け
美味しいお酒は、良い米、良い水そして蔵の姿勢によって生まれます。
山田錦を初めとして酒造好適米を高度に精白、蔵元と造り手が一体と成り、手造りの良さに拘って波紋を描く様、輪になって皆々和やかに楽しい場を作るお酒を目指し、伝統の「味の文化」を伝えて行きたいと思っております。
環境問題への取り組み
「容器包装リサイクル法」が施行され、一般の方もゴミについての関心が非常に高くなってきております。
「河武醸造」では今までお酒を発送する際に発泡スチロールの箱を使用してきましたが、再生紙使用の段ボール箱に全面的に切り替える事にいたしました。
お酒の瓶は、一升瓶をはじめとして殆どがリサイクルされており、弊社でも瓶を回収利用しております。
また、弊社では発泡スチロール箱を全廃して再生紙使用段ボール箱に切り替えるなど、積極的にリサイクル問題に取り組んでまいります。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
蔵のこだわり
- 酒造好適米の育成
- 全国唯一の酒米「弓形穂」を地元の三重大、多気町、蔵元で連携し育成をしている。
- 山廃へのこだわり
- 「鉾杉」の山廃と言えば軽く感じるのに味わいはボディ感がありしっかりしている。と言われる程、特徴のある山廃。歴代の杜氏が苦心し、伝承し続けた独自の手法で最近では「伊勢山廃」と言われる事も多くなってきています。またIWCなどの国際大会でも数々の最高賞を頂いています。
杜氏のこだわり
「河武醸造」に入社し、当時は岩手県から来ていただいていた南部杜氏の蔵人達と寝食を共にしながら約20年ほど研鑽を重ね6年前に杜氏として伝統のある蔵を一手に預かるようになりました。
現在は地元の人間でやっていこうと蔵人を全て地元より採用し、山廃造りなど先代から受け継がれてきたものを次代に継承するのはもちろんの事ですが、「弓形穂」を使った現代における多様なニーズにもあった新たな酒造りなどにも挑戦していきます。
文:河武醸造 株式会社
協力:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG