信州諏訪の手づくり酒蔵「裏表ない本当の一番(金)の酒」を醸す。飲む人のホッとできるひと時を願って…-長野県 酒ぬのや本金酒造-
酒造・メーカー紹介
酒ぬのや本金酒造の歴史
「酒ぬのや本金酒造」は、創業1756年、今年2022年で266年になります。
「本金」という文字は左右対称の文字、裏表ない本当の一番を目指す。という想いから名付けられました。
「酒ぬのや本金酒造」は家族4人と社員1人 冬に入って頂く季節の蔵人さんが3名で酒造りをしています。
本金九代目蔵元杜氏「宮坂恒太朗」氏は難病ALSを患い、全身の筋肉が死んでいく難病で、現在車いすとベッドでの生活が主ですが、技を持ち、真面目でお酒造りへの情熱を持つ蔵人さんと、SNSやリモート機器を使いながら、遠隔でお酒の状況や管理をして、酒造りに関わっています。
彼の造りへのこだわりや味の追及や温度管理など、すべて設計し、本金の「うまい酒」を醸し続けています。
食事を邪魔しない食中酒、何気ないシーンでもちゃんとした味。いつでもホッとできるひと時を送って欲しいと思っています。
本醸造とレギュラー酒の掛米以外はすべて10キロごとの洗米で、雑味を無くし、クリアで味わいのある酒を目指しています。
酒米について
地元の米(県内の米)をメインに醸しています。
諏訪圏内の契約農家の美山錦を中心に、地元の酒米を使い、酵母も7号酵母(お隣の酒蔵さんが7号酵母発祥の地なのでそういう地域性も大切にし、皆さんに喜んでもらえる酒を醸し、地元の方に長く愛される酒蔵でありたいと思っています。
現在酒の造りは年間200石弱 総量400~1200キロ仕込みをしています。そのため麹作り方から3段仕込みまでほぼ手作業で行っています。
保管管理について
純米以上はすべて一升瓶の瓶詰め火入れ、瓶貯蔵、氷点下の冷蔵庫の中において、保存しております。
仕込み水は霧ヶ峰の伏流水を使用しております。水の特徴は丸くてやわらかいのがお酒の味にも反映し、口あたりは丸く柔らかい、軟水です。
「本金」のブランドに込められた「本当の一番(金)の酒を醸す」ことを目指し努力を続けています。
文:日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集:LIQLOG