舩坂酒造店の歴史

「舩坂酒造店」は飛騨高山の古い街並みに位置する酒蔵です。

江戸時代末期、「舩坂酒造店」はその前身となる「大文屋」として酒造りをスタートし、実に200年以上もの間、様々な出来事を乗り越えて歴史を紡いできました。

多くの観光客の方が訪れる観光地「飛騨高山」のメインストリート「古い町並」に母屋を構えていることもあり、国内外問わず多くのお客様が来店している酒蔵です。

飛騨の山々に連なる美しい自然から生み出された湧水と良質な酒造米を素材とした「舩坂酒造店」の地酒は、長きにわたり多くの方々の喉と心を潤わせてまいりました。

普段の晩酌から、特別な日のお祝いまで。飛騨高山から世界を酔わすお酒をお届けしています。

代々受け継がれる“醸し”の作業

長い歳月をかけて先人たちが編み出してきた高い醸造技術を継承し、今や世界に誇る日本の伝統となった酒文化。目に見えない微生物の動きを巧みによみ、独特の技で米を蒸し麹をつくる代々受け継がれる“醸し”の作業。

なによりも、“本当にうまい地酒” を目指し、その一滴の仕上がりに深い愛情とまごころを込めて、こだわりの酒造りを行っています。

酒造りでは、造り手のそれに対する姿勢や思いが直接酒の出来映えに反映します。

そのため、毎年、緊張感と挑戦心を忘れず酒造りに取り組みたい。また、原料の特徴を捉えられるよう麹や醪の声を聞き、会話をしながら最良の状態を造り出せるよう心がけています。

また、酒を造り卸すだけでなく、観光土産品とともに直接お客様に枡酒やゲームセンター感覚で日本酒をコイン1枚で1銘柄楽しめる「日本酒コインサーバー」を展開している直売小売店、飛騨牛等の飛騨の味覚と共に日本酒を楽しんでいただく食事処を「味の与平」を併設し、「造る」「味わう」「買う」の３つが揃った、地酒造り酒屋としては非常に珍しい存在でまさに「日本酒のテーマパーク」として観光のお客様に楽しんで頂ける酒蔵となっています。

日本酒を楽しんで頂くきっかけに

普段アルコールを飲まない方でも、「舩坂酒造店」の日本酒や酒粕を使用して作るお菓子やケーキ、化粧品などの商品開発を行い、舩坂酒造店の日本酒を楽しんで頂ける「きっかけづくり」のご提供を行っています。

また、日本酒になじみが薄い若者世代の方へ、いきなり日本酒を買ってくださいといってもなかなかハードルが高いので、日本酒ベースの「柚子リキュール」や「梅酒」を作り、若い人たちへのアピールを高めてきました。

【美味しい！これが日本酒ベースなんだ！】という形で日本酒を楽しんで頂ける出発点になっていただきたく、日本酒と共に商品開発を行っています。

文：日本酒鑑定士協会 瀧村健治
編集：LIQLOG