福光酒造株式会社は昭和8年(1933年)に、明治6年(1873年)創業の高杉酒場を継承し、同場所同酒蔵で日本酒醸造を営んできました。旧大朝町内での販売が主体で、祭りや冠婚葬祭、有名な神楽でも地酒「朝光」(あさひかり)は欠かせないものでした。
平成18年春、蔵元杜氏でもあった三代目が病で倒れ、73年の歴史に幕を下ろしました。それと共に日本酒の酒造免許も国に返納しました。
それから9年後の平成27年、福光酒造創業者の曾孫にあたる福光寛泰が、岩国市の村重酒造株式会社を退社して、福光酒造株式会社四代目蔵元に就任しました。それから地域の仲間や地元大学生の力を借りて、9年間放置され荒れ果てていた酒蔵の掃除を開始します。蔵の修繕、改修をし、さらに新規の酒造免許取得を始めます。
日本酒の酒造免許取得はハードルが高いため断念。町が有していた特区免許で「どぶろく」と「ワイン」を造ることに決定し、直ぐに町内でブドウ栽培を開始します。平成31年4月27日、4年の準備期間を経て「どぶろく」と「ワイン」が完成し、福光酒造は13年ぶりに復活いたしました。