(株) 久保本家酒造
(くぼほんけしゅぞう)
〒633-2162 奈良県宇陀市大宇陀出新1834
午前3時、杜氏と蔵人たちが、一斉に起き出してきた。今冬初めての生もと造りで、2回目のもと摺りが始まるのである。蕪櫂という独特の道具で蒸し米と水、麹を混ぜたもとを摺る職人の「エイッ、エイッ」という掛け声が厳寒の酒蔵に響き渡った。「乳酸菌の育成がうまくいくかどうかがポイントだね。生もと造りにすると飲んだときの味、ふくらみが全然違ってくる。自分で飲みたい、旨いと思う酒は純米、生もと造りだから、どんなに手間がかかっても生もと造りをやっているんだ。」