青々とした山々にかこまれたまほろばの地。水田がまるで湖面のように広がり「浜町(はままち)」と呼ばれるようになったという地があります。通潤酒造は、熊本県山都町にある、この「浜町」にて250年前に創業いたしました。
江戸時代中期の1770(明和7)年廻船問屋を営んでいた備前屋清九郎が、重い年貢に困窮する集落を救おうと造り酒屋を創業。これが、通潤酒造のはじまりです。そして1792(寛政4)年、「寛政蔵」が創建されました。現在では、熊本で最も古い酒蔵です。長い歴史を刻んできた、この寛政蔵も2016(平成28)年の熊本地震の際、他の10棟以上の蔵と共に大きな被害に見舞われました。絶望的な状況にもかかわらず、皆様から心配や励ましの声、様々なご支援をいただき2019(平成31)年3月、日本酒を楽しんでいただくための「おもてなしの蔵」として新しく生まれ変わることができました。
日本酒には物語があります、手仕事のこだわりがあります、ふるさとがあります。これからも日本人の心の安らぎとして日本酒は飲まれ続けていくと思います。
通潤酒造蔵人一同、東肥後の山深き山都町で、心を温める日本酒を醸して参ります。
末永きご贔屓宜しくお願いいたします。