司牡丹酒造 (株)
(つかさぼたんしゅぞう)
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1299
今から400年以上昔の慶長8年(1603年)、山内一豊に伴い土佐に入国した首席家老、深尾和泉守重良は佐川1万石を預かることになります。その時、深尾氏に従ってきた「御酒屋」が、司牡丹酒造の前身です。その酒屋としての長い歴史の中で、土佐の英雄・坂本龍馬とも深い縁を持つとされ、「龍馬と最も縁の深い蔵元」としても知られています。そして佐川の地に伝統正しい酒造りが受け継がれ、大正7年(1918年)、佐川の酒造家が結集して株式会社を設立。佐川出身の維新の志士、明治新政府の宮内大臣も務めた田中光顕伯爵(坂本龍馬、中岡慎太郎亡き後の陸援隊長)は、この佐川の酒を愛飲し、「天下の芳醇なり、今後は酒の王たるべし」と激励の一筆を寄せ「司牡丹」と命名されました。「牡丹は百花の王、さらに牡丹の中の司たるべし」という意味です。以来、高知県出身の2人の総理大臣、濱口雄幸首相や吉田茂首相にも愛飲されるなど、幾多の偉人達、全国や海外の日本酒ファンにも愛飲され続けています。しかし、そんな名声を驕ることなく、地元農家に農法指導まで行い高知県産高品質米を確保したり、「平成蔵」建設により伝統の技と最新醸造設備を融合させたり、マイナス5℃以下の冷凍貯蔵設備を増築したりと、毎年毎年少しずつでもその品質をブラッシュアップさせ続けています。そして、「日本一の清流」「奇跡の清流」と称される仁淀川の水系の湧水(軟水)の透明感を活かしながら、食材の美味しさを下から押し上げるようにして引き立てる淡麗辛口の酒を、飲み手の人生を豊かにするために醸す…それが、司牡丹なのです。