ウイスキーってどんな酒? Vol.6 「スコッチウイスキー その① ~厳しい法律が品質を保証!~」

お酒の基礎知識

Vol.6 「スコッチウイスキー その① ~厳しい法律が品質を保証!~」

今回からは「五大ウイスキー編」に突入します!最初にご紹介するのは、ウイスキーの代名詞的存在といえる、「スコッチウイスキー」です。店でよく目にする銘柄のなかにもスコッチは非常に多いので、大まかにでも理解してもらえば、一気に世界が拡がると思いますよ。

スコットランドってどんな国?

スコットランドってどんな国?

 

スコッチウイスキーとは、名前からも察しがつく通り、「スコットランドで製造されたウイスキー」のことを指します。

スコットランドは、イギリスを構成する4つの国のひとつ。ヨーロッパ大陸の北西に浮かぶグレートブリテン島の、北部約1/3と周辺の数百におよぶ島々から成ります。ちなみにグレートブリテン島の、あとの約2/3を占める国がイングランド。

実は、ウイスキーの全消費量のうち6割近くが、スコッチウイスキーによるもの。それらが全て、大きさでは北海道よりも少し小さいくらいのこの国で造られているんですよ。すごくないですか?

スコッチは“はじまりのウイスキー”

スコッチは“はじまりのウイスキー”

 

ウイスキー発祥の歴史には、スコットランド説とアイルランド説の二つがあります。ただ、最古の文献としてはっきりと残っているのは、1494年のスコットランド王室による記録なんですね。

それだけでなく、今では必要不可欠な工程となっている樽熟成も、1800年頃のスコットランドで始まったもの。当時、イギリス政府から掛けられていた重税を逃れるために、ウイスキー業者が木樽に入れてウイスキーを保管し、お役人の目をあざむいていたという、「密造」の歴史から生まれたものなんですよ。

スコッチウイスキーの法定義

スコッチウイスキーの法定義

 

さて、前置きはこれくらいにしましょう。では、スコッチウイスキーとはどんなウイスキーなのか? バリエーションが多岐にわたりすぎて、一概に“こうだ”と言うことはできません。ただ、「ピート」によるモルトの乾燥工程は、際立った特徴のひとつと言えるでしょう。もちろん、全てのスコッチにピートが用いられているわけではありませんが。ピートについては、下記の記事で解説しているので、よろしければぜひともご一読ください。

 

ウイスキーってどんな酒? Vol.5「ウイスキーの製造工程」

 

特徴を決めつけることはできませんが、スコッチウイスキーにはイギリスの法律で定められた法定義があるんですね。たんにスコットランドで製造されたからといって、スコッチウイスキーを名乗れるわけではないんです。イメージをざっくりとでもつかんでもらうために、適宜補足を入れながらそれらをまとめてみました。

 

1. 原料には、水、酵母、モルト(大麦麦芽)およびその他の穀物のみを使用する。
2. 水とスピリットカラメル以外の添加物を使用してはならない。
添加物として使っていいのは、アルコール度数を調整するために加える水と、色調整のためのスピリットカラメルだけということです。味わいを変えたり防腐のための添加物は使用不可、なんですね。
3. アルコール度数94.8%以下で蒸留する。
一般的には、67%前後にまで蒸留されます。
4. 容量700リットル以下のオーク樽に詰める。
容量が小さいほど熟成が早く進み、ウイスキーが樽素材の影響を強く受けるという傾向があります。スコッチで最もポピュラーな、バーボンの熟成に使ったあとの「バレル」と呼ばれる樽は、容量180リットルです。
5. アルコール度数40%以上で瓶詰めする。
6. スコットランドの蒸留所で、糖化・発酵・蒸留を行なう。
7. スコットランド国内の保税倉庫で、3年以上熟成させる。
これが実はかなり重要。まず、樽は自然の木材ですから、まるで呼吸するように外界の風土を取り込むんですね。だから、「どこで熟成させるのか」がだいじ。

さらに、日本やカナダなど最低年数に決まりがない国も多いなか、スコッチは「銘柄に年数表記がなくても、最低でも3年熟成した原酒を使っている」ことになるのです。こうした厳しい決まりが、スコッチウイスキーのクオリティを保証しているんですね。

次回は、「6大産地」とその代表銘柄

次回は、「6大産地」とその代表銘柄

 

今回はこのくらいにしておきましょう。次回は、スコットランドのなかでさらに6つに分けられる「6大産地」の特色と、それぞれを代表する蒸留所をセットにして、じっくり解説していきます。ご期待ください!
 

ウイスキーってどんな酒?

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