湘南唯一の酒蔵・熊澤酒造の「蔵フェス」を満喫 ~後編~

イベント情報

湘南唯一の酒蔵・熊澤酒造の「蔵フェス」を満喫 ~後編~

前編に引き続き、後編ではいよいよ熊澤酒造で開催された“蔵フェス”について、当日の様子を紹介します。イベントが開催されたのは、4月15日・16日の2日間。

イベントはチケット制であり、チケットの料金は事前予約の場合5,500円、当日予約の場合は6,000円でした。この料金には、ドリンク&フードチケットとグラスが含まれています。ではさっそく、イベントの様子をご覧ください。

【レポ】湘南唯一の酒蔵・熊澤酒造の「蔵フェス」を満喫 ~前編~

※熊澤酒造について、詳しく知りたい方は、前編から読むのがおすすめです!

 

さっそく、会場に入ってみよう!

蔵開き「KUMAZAWA SAKAGURA FEST」

 

入り口付近でまず目を引くのが、こちらの看板。手書きの文字とイラストがなんとも可愛らしく、訪れた人のなかには、看板と一緒に記念撮影をする方もたくさんいらっしゃいました。

ちなみに熊澤酒造は、ただの酒蔵ではありません。敷地内にはレストランやベーカリー、ギャラリーが併設されています。イベント当日は、それら全ての施設が会場となっており、スポットごとに味わえるお酒や料理が異なる仕組みです。

 

蔵フェスチケット

 

入場すると、写真のようなセットを受け取ります。ドリンクとフードをチケット制にするという方法は、さまざまな日本酒イベントで採用されているため、もはやお馴染みかもしれませんね。

 

ここでまず驚くのが、ドリンクに必要なチケットの枚数。多くのイベントでは、1枚で1杯飲める銘柄はあるものの数が少なく、ほとんどが2枚以上のチケットを必要とします。希少なお酒ともなると、1杯で3〜4枚のチケットが必要となるケースも珍しくありません。

 

しかし本イベントは、基本的に1杯1枚。イベント限定のお酒でも、ほとんどが2枚までとなっています。チケットの枚数は全部で10枚以上あり、1枚のお酒ならば10杯は飲めるのです。

そのうえ提供されるグラスが、かなり大きいことにも驚きです。後日、自宅で分量を確認したところ90〜100ml(およそ半号)入ることがわかりました。最大5合前後飲めるので、ベロベロになること必至ですね。

 

提供されるグラスが、かなり大きい!

 

大きめなグラスへ、たっぷりお酒を注いでくれるものだから、思わず口元が緩んでしまうのも仕方ありません。

会場ではどんな日本酒が味わえる?

会場ではどんな日本酒が味わえる?

 

会場では熊澤酒造が醸す、実にさまざまな日本酒が味わえます。「せっかくならば今日しか飲めないお酒を」という気持ちから、杜氏おすすめ秘蔵酒として並ぶ、この5銘柄を中心に味わいました。

ちなみに熊澤酒造では写真の「天青」以外にも、かっぱシリーズがあるため、そちらも後ほど解説します。

会場で飲んだ日本酒を一気に紹介!

ではさっそく、イベント当日に味わったお酒を順に紹介していきます。定番でありながら一般には流通していないレアな天青や、可愛いラベルが目を引くかっぱシリーズなどに出会えました。

天青|純米吟醸千峰|生酒

天青|純米吟醸千峰|生酒

 

記念すべき1杯目は、天青の千峰(生酒)。蔵元さんのイチオシとあって、即決しました。こちらはさまざまな風味へと変化する「熊本九号酵母」を使ったお酒です。5年間熟成されており、味わいはかなりどっしりとした印象でした。

 

熟成酒とは思えない透明感のある色

 

しかしお酒を見てみると、熟成酒とは思えない透明感のある色に驚くことでしょう。この色からも連想できるように、どっしりとした旨みの後は、すっきりと引いていきます。

米の旨みはしっかりと感じながらも、決して飲み疲れはしない。細部までこだわり抜かれた風味に、思わず「1杯目にぴったりだ!」と一人、訳知り顔で頷いてしまいました。

天青|朝しぼり

天青|朝しぼり

 

2杯目に味わったのは、令和四年十二月に仕込まれた天青(朝しぼり)です。朝しぼりならではの爽快感が特徴的でした。

全体的にバランスが取れていて、非常に綺麗なお酒という印象が強かった1杯です。直前にどっしり系を飲んでいたため、風味の違いがよりしっかりと感じられました。

天青|純米吟醸千峰|酒未来

天青|純米吟醸千峰|酒未来

 

こちらは美山錦と山酒4号を掛け合わせた「酒未来」というお米を使ったお酒です。

風味の特徴は、全体的にフルーティーでワインのよう。後味がすっきりとしているため、ゴクゴク飲めてしまいます。

かっぱの純米吟醸

かっぱの純米吟醸

 

『MOKICHI TRATTORIA(モキチトラットリア)』で飲んだのは、茅ヶ崎の地に伝わる“かっぱ徳利伝説”に由来したお酒です。材料(米、水、酵母)は全て地元・茅ヶ崎のものを使用しています。

自社酵母(BK5)の力を、限界まで発揮させることに挑んだお酒なので、ラベルには「蔵人チャレンジ」と書かれています。また今までにはない「辛口」を目指したことも、理由なのだとか。

イベントでは屋台も出店!

イベントでは屋台も出店!

 

本イベントの魅力は、たくさんの日本酒が味わえるだけではありません。普段からレストランの運営もしている酒蔵ならではの料理も、お楽しみポイントのひとつです。さらに屋外には屋台も出店されており、もつ煮・干物といった料理やヒレ酒が味わえます。

当日私が選んだのは、定番の「もつ煮」。大きめにカットされたゴロゴロ野菜がたっぷり入っており、非常に美味でした。体の内側からじんわりと温まるメニューは、屋外で味わうにはもってこいです。

お土産をゲットして自宅で余韻に浸る…

お土産をゲットして自宅で余韻に浸る…

 

イベントを堪能したあとは、お土産コーナー(ショップ)へ。日本酒だけでなく、湘南ビールも販売されています。こちらのショップは、通常時からオープンしており、店内では試飲もできるそう。立ち寄った際はぜひ試してみてください。

 

イベントの余韻に浸れるお土産

 

この日、私が購入したお土産はこの2本。小瓶で持ち帰りやすく、少量ずつ違った味を楽しめます。イベントの余韻に浸りながら、自宅でじっくり楽しみたいところです。

熊澤酒造に対する「皆の愛」を感じたイベント

熊澤酒造に対する「皆の愛」を感じたイベント

 

イベント全体を通して、まず感じたのが「いかに熊澤酒造が地域の人に愛されているのか」ということ。当日はあいにくの雨であり、気温もやや低めであったにも関わらず、設置されたテント内やレストラン内はほぼ満席でした。

そして一人一人を写せないのが勿体無いと感じるほど、みなさま良い表情をしていたことも印象に残っています。それぞれが浮かべる表情こそ、酒蔵はただお酒を造るだけの場所ではなく、お酒によって人と人とを繋ぐ場所という蔵元の思いが、しっかりと届いている証拠であるように感じます。

 

長年愛される酒蔵の姿を見ることができ、身も心もほっこりと温まった1日でした。

湘南唯一の酒蔵・熊澤酒造の「蔵フェス」を満喫 ~後編~

Tags

シェアする
前の記事

焼酎ってどんな酒? Vol.02 「焼酎の製造工程 ~一次、二次仕込みが画期的!~」

長龍ブリューパーク ~CHORYO Craft Beerの魅力とは?~

次の記事